一話 ページ17
「儀式が始まる前に、そこの香炉で祈願するといい。
この日に願い事をすると帝君と仙人たちから加護を得られるとされているんだ」
異国から来た少年に岩王帝君のことや、迎仙儀式の解説をしながら回る。儀式が開催されるまでまだ時間はあるし、私も彼の計画が上手くいくようしっかりと願っておかなければならない。
「お姉さんはやけに岩王帝君や迎仙儀式に詳しいんだな。それ専門の人なのか？」
「あはは、まさか。私はただのしがない作家だよ。璃月の歴史や偉人なんかを取り扱っているから、他の人より少し詳しいってだけさ」
ふわふわと宙に浮く小さな子に軽く笑いながら答えを返す。
嘘はついていない。璃月の歴史や偉人を取り扱っているのは事実だし、他人よりも詳しいのも作家であることも間違いではない。
私自身が人外であることは省いて、だけれど。
「そろそろ迎仙儀式の時間だね。中央に向かおうか」
「おう！岩王帝君ってどんな神なんだろうな」
「どんな神か…一言では言い表せないな。彼は契約の神である故に厳格で、岩の神である故に頑固だ。自分が面白いと思ったものは他人と共有したがる面もあるし、人を驚かして悦に浸る子供のような一面もある」
かつて魔神戦争が行われていた際の彼の姿は正に武神だったが、今の彼を見て思うのはそんな所だろうか。
そんな説明に宙を舞う子も異国の少年も首を傾げた。
「まるで岩神と対話したみたいな言い方をするんですね」
少年は不思議そうに私の瞳を覗く。その思考の中は私に対する不思議な感情と疑問でいっぱいだ。
その感情に困り眉でくすりと笑っては中央の方へと歩みを進める。
「迎仙儀式に参加する人は彼の姿を見ているからね」
誤魔化しにもならないような言葉を口にして、迎仙儀式が始まるから早く行こうかと少年を急かした。
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りー - 理由把握いたしました。先日は失礼なこと言ってしまって申し訳ありません。五月病など無理なさらないでくださいね。 (2021年6月3日 17時) (
レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
りる - とりまろ。様はもう小説は書かれないんですか…？ (2021年5月31日 7時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
り - すみません絵じゃなくて小説です…誤爆しました… (2021年5月26日 18時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
り - イッキ見しました…ひゃえ…大好きです主様の絵好きです更新まってます！！ (2021年5月22日 0時) (レス) id: d04a74515a (このIDを非表示/違反報告)
星 - 小説とても面白くて大好きです！更新頑張って下さい！ (2021年4月25日 14時) (レス) id: 43b4052d04 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：とりまろ。 x他1人 | 作成日時：2021年3月31日 20時
