【歌い手】恋い焦がれる【短編集】 (ページ46)

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まふまふside

『どう？』

少し恥ずかしそうにAは僕を見た

すごく

すごく可愛い

いつもは髪を下ろしてるけど、上げてるところとか
初めて見る浴衣姿とか

恥ずかしそうにしてるところも

全部全部可愛かった

『あ、似合わないか、な？』

僕が何も言わなかったことに不安を抱いたのか、Aは不安そうに聞いてくる

まふ｢ううん、全然

すごく、すごく可愛い｣

そして、惹かれるように首元に唇をつける

『あっ、だめ見えちゃう』

まふ｢だって、たくさんの人のとこで、Aは俺のものって分からせないとですもん｣

こんな可愛い彼女

絶対手を離しちゃいけない

･

『うわあ』

たくさんの屋台
たくさんの人

眩暈がしそう

でも、ぎゅっと手を握ってくれるAがいるから

大丈夫だ

『かき氷食べよ』

まふ｢いいですよ｣

僕はいちご味の
Aはレモン味の

じゃりじゃりと音を立てながらかき氷を食べる

まふ｢頭が痛くなる～｣

『おいしい！！』

久しぶりに食べるかき氷はとても美味しかった

『ね、次なに食べる？』

まだ食べたりないようで

次から次と食べ物を探している

まふ｢まだ食べるんですか｣

『いいから！ね！』

手を引かれて

結局お腹いっぱいになるくらい食べた

この人の多さに僕はもう既に帰りたくなっていた

まふ｢ねえ｣

とても言いにくいけど

『ん？』

まふ｢か、かえりません？｣

『なんで？！楽しくない？私といるの』

まふ｢あの、人が多くて｣

『そっか、ごめん
ひとりではしゃいでた

帰るか』

まふ｢こちらこそごめんなさい｣

静かな帰り道を歩いた

･

『ただいま』

まふ｢ただいま｣

少し寂しげなA

まふ｢A、こっち向いて｣

『どうしたの？』

こちらを向いたAの唇にキスをおとす

『んんっ、んあ』

まふ｢いいこと思いつきました｣

『え？なに？』

緊張気味のA

まふ｢ふふっ、ベット行きましょう｣

腕を引っ張って寝室へ連れていく

『まふくんっ？』

Aをベットに押し倒す

『きゃっ髪崩れちゃう』

まふ｢くどっちにしろ崩れますから｣

腕を押さえて口を塞ぐ

『はぁん…んん』

僕は帯を解き始めた

『ああっん…』

浴衣ってどきどきする