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前の席の君*Sou ページ4

好きな人ができた。




そう聞かされたのはお昼のこと。


前からそうくんが好きだった私にとっては、衝撃の大きすぎる言葉だった。



今は五時間目。

そうくん、好きな人できたんだ…



もちろん授業に集中できているわけがない。


ずっと、そうくんの好きな人でいっぱいだ。


『はぁ』

ため息が漏れた。




前の席のそうくんを見ると、そうくんは板書もとらずにずっと外を見ていた。







長い授業が終わって、日直だった私が日誌を書いていると、



そう「あれー?Aまだいたの?」


そうくんが忘れ物を取りに来たらしく、教室に戻ってきた。


『今日日直だったから…』

そう「あ、そっかぁ」


そうくんはそういうと、自分の席に座って、私の机に頬杖をついてきた。



『えーっと、見られると書きにくいんだけど…』



そう「えーいいじゃん。僕Aの字好きだし」


私「え?」

そうくんを見ると、ばっちり目が合った。


そうくんは、目をそらそうとせず私は、そらせなくなった。」





そう「Aってなんか、かわいいよね」



……え?か、かわいい?


私「そ、そーゆーことは、そうくんの好きな人に言った方が喜ぶと思うよ?」


そう「Aはかわいいって言われて嬉しくないの?」


私「そりゃ嬉しいけど…好きな人がいるのに、他の女の子にかわいいっていうのは…」



そう「じゃ、好きな子だけにしかかわいいって言わないって言ったら?」





私「え?それって、」

驚いて声が出なかった。



そう「うん。僕は、Aが好きなんだよ」


そうくんを見ると、顔が赤くなっていた。



そう「Aは…?」


私は、大きく頷いた。


私「わ、わたしもそうくんが、好き…」



きっと、そうくんよりも顔赤いんだろうな…


そう考えると、余計恥ずかしくなって下を向いた。


そう「A?」




優しい声で呼ばれ、そうくんを見たら、




____________チュッ


静かな教室にリップ音が響いた。

歯車*伊東歌詞太郎→←幼なじみ*天月



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闇月黒夜(3DSvar.) - 続編待ってます((*´∀`*)) (2016年8月11日 20時) (レス) id: 2b4684f0c1 (このIDを非表示/違反報告)
れれ(プロフ) - かみゃさ@ゆかりさん» 待っていてください! (2016年8月10日 20時) (レス) id: 615ae47c22 (このIDを非表示/違反報告)
かみゃさ@ゆかり(プロフ) - 続編、作って下さるまで信じていつまでも待ってます! (2016年8月10日 17時) (レス) id: 9acb36f18c (このIDを非表示/違反報告)
かみゃさ@ゆかり(プロフ) - れれさん» いえいえ!誤字はどの作者さまにもありますから、! (2016年8月9日 9時) (レス) id: 9acb36f18c (このIDを非表示/違反報告)
れれ(プロフ) - かみゃさ@ゆかりさん» ありがとうございますっ!誤字が多くて困りますね。気をつけます (2016年8月8日 23時) (レス) id: 615ae47c22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れれ | 作成日時:2015年12月24日 15時

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