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甘えて*伊東歌詞太郎 ページ29

「んー…」

横を歩いていたはずのかしたろうの声が後ろから聞こえて、振り返った。


『ごめん、歩くの速かった?』


デートの帰り道。
私が買った荷物をかしたろうに持たせているのが悪いと思い、少し早歩きになっていたみたいだ。

しゃがみこんでしまったかしたろうの元へ駆け寄る。


かし「んー、」


『歩くの遅くするから、ね?』

私もかしたろうの横にしゃがみこんだ。

『ごめん…』


謝ったけど、顔をあげてくれない。



怒っちゃったかな……


かし「………くれたら、歩く」



顔を自分の腕に埋めながら、かしたろうは何かを言った。


『ん?』


かし「て、繋いでくれたら、歩く」


『え?』



かし「だめ?」

やっと顔をあげたかしたろうは、私の顔を覗き込んでくる。


『だめ、じゃないけど…』


かし「いいんだね?!」

さっきまでの疲れていた顔が、一気に明るくなった。

かし「いこ」


かしたろうはもう立って、私に手を差し伸べていた。

私はその手に自分のをのせる。



私の手はすぐにかしたろうの細くて、長い指に絡められた。


嬉しいけど、どこか恥ずかしいような、変な感覚。



かし「ふふ、恥ずかしいね」

なんて、目を細めながら、笑いかけてくる。


私もつられて頬が緩む。





かし「ねえ」


かしたろうの足が止まった。


『ん?』


かし「ちゅーしたい」


『えっ?』


大きな声が出てしまった。


『人、いるから…』


なだめるように私は言う。


かし「じゃあ、」



グイッと強い力で腕を引っ張られて。

入ったのは、人がいない路地。



かし「誰も、いないよ」


そのまま腕を押さえつけられて、


『…んん』

唇を塞がれた。



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ありがとうございます!!

ひとつ*まふまふ→←初めて*luz



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闇月黒夜(3DSvar.) - 続編待ってます((*´∀`*)) (2016年8月11日 20時) (レス) id: 2b4684f0c1 (このIDを非表示/違反報告)
れれ(プロフ) - かみゃさ@ゆかりさん» 待っていてください! (2016年8月10日 20時) (レス) id: 615ae47c22 (このIDを非表示/違反報告)
かみゃさ@ゆかり(プロフ) - 続編、作って下さるまで信じていつまでも待ってます! (2016年8月10日 17時) (レス) id: 9acb36f18c (このIDを非表示/違反報告)
かみゃさ@ゆかり(プロフ) - れれさん» いえいえ!誤字はどの作者さまにもありますから、! (2016年8月9日 9時) (レス) id: 9acb36f18c (このIDを非表示/違反報告)
れれ(プロフ) - かみゃさ@ゆかりさん» ありがとうございますっ!誤字が多くて困りますね。気をつけます (2016年8月8日 23時) (レス) id: 615ae47c22 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:れれ | 作成日時:2015年12月24日 15時

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