9話「疑念」 ページ10
「高校にいてもしょうがないと思うんだ...俺なんか」
そう寂しげにぽつりと零す三角は、自分よりも15センチ以上はあるであろう背の高さより大分小さく見えた。
(どうしよう...こういう時、何ていったらいいか分からない)
気の利いた言葉が言えたらいいのだが、生憎そういう言葉は都合よく出てこないもので。
お陰で少し気まずい空気が流れてしまう。
―――ポン。
突然、何の前触れもなく軽快な音が鳴る。
「あ、」
少し間抜けな声を出してスマホを確認したのは三角だった。
「ど、どうしたの?」
「んーっと、5限って何の授業？」
急にそんなことを聞かれて、瞬時に頭で解釈することができなかったが、ややあって答える。
「体育だよ」
そういった瞬間、彼の顔が少し明るくなったような気がした。
「わかった！俺授業出る〜」
「え、ほんと？」
あの通知音が何のお知らせだったかは分からないが、三角が少し元気になったようで少し安心した。
それと同時に、彼の頬の傷に意識が向く。。
「あ、そうだ、保健室行かない？」
「どうして？」
まるで保健室なんかに用は無いといった様子で、本当に不思議そうに聞いてくる。
「どうしてって、その顔の傷、痛いでしょ？」
軽く指さすと、三角はその場所に軽く手を当て、あっと声を上げる。
「ほんとだ〜、俺怪我してた！」
「わ、忘れてたの？まあいっか、とりあえず行こう」
裏庭の時計を見ると、休み時間もあとわずかになってしまっていた。
急いで保健室まで三角を連れていき、軽く冷やしてガーゼを当ててもらう。
保健室の先生は、どうして転んだのかを詳しく聞いていたけれど、三角くんは上手く答えられないといった様子で、首を傾げたりする。
ーーーふと、不安が胸をよぎった。
(ーーまさか、虐待ってことは無いよね...？)
喧嘩をするような子には見えないし、あの傷の付き方からして、一方的に殴られたらあんな感じになるんじゃないかとか、様々なことを考えてしまう。
三角くんはニコニコとしながら先生と話していたけれど、この不安が全て杞憂であればいいのに、と私は内心思っていた。
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ゆら(プロフ) - こちらこそよろしくお願いします！ (2020年4月24日 13時) (
レス) id: fbd4e87e2e (このIDを非表示/違反報告)
Rio(プロフ) - ゆらさん» 良かったです！お手数おかけしてすみませんm(__)mこれから宜しくお願いします〜！ (2020年4月23日 0時) (レス) id: bb9ecc78f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 来ました！フレンド登録させていただきました！ありがとうございます!!! (2020年4月23日 0時) (レス) id: fbd4e87e2e (このIDを非表示/違反報告)
Rio(プロフ) - フレンドIDそちらにお送りしました...！通知が来ておりませんでしょうか？ (2020年4月21日 11時) (レス) id: bb9ecc78f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - わからなくて…… (2020年4月21日 11時) (レス) id: fbd4e87e2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rio | 作成日時：2018年3月30日 11時
