18話「無言の帰り道」 ページ19
「さんかくが好きって、ダメなこと？」
今まで明るい笑顔で話していた三角は、急に悲しそうな表情でこちらを見つめる。
あまりの声色の変化に一瞬戸惑ったが、はっと我に返り、手に持っていた三角定規を握りしめる。
「す、好きなものにダメなことなんて...ないと思う!」
落ち込んだ様子の三角に、つい大きい声が出てしまう。
(私ってば...声でかすぎ)
恥ずかしくなって耳まで赤くなるのを感じたが、三角はこちらを驚いたように見つめ、それから少し悲し気な笑顔を作る。
「...ありがと〜。
オレ、今までさんかく好きってこと隠してて、今回初めてみんなの前で言った。
みんな笑ってたけどAさんは違ったんだ〜」
急に自分の名前を呼ばれたことに驚く。
ーーあのときの自分の表情は、どうだったか。
(私は...本当に三角くんを馬鹿にしてなかったって言える？)
そこで、答えにくそうな自分の表情に気付いたのか、三角は何事も無かったかのようにニコッと笑ってみせた。
「あはは、ごめんね〜しんみりしちゃったねぇ。
そろそろ帰らなくて大丈夫？」
そう言われて内心申し訳なく思いながら、ちらりとスマホの時計を見やる。
「あ、もう18時か。ごめん、長居しちゃって...」
公園は木々に囲まれて若干薄暗かったが、外は雨あがりのじめっとした空気に覆われており、夏間近とはいえ、かなり暗く感じた。
「ううん、オレもごめん〜。家まで送る！」
「え、いいよ。ここから近いし」
そう断ろうとしたが、三角はむっとした顔になって、立ち上がる。
「だめ〜！女の子が一人で歩いてたら危ないよ」
珍しく強気でそう言ってくるので、素直に従うことにした。
ーーーーーーーーーー
道中はとても静かだった。
周りの人気が無かったのもあるが、2人はただ無言で家の周辺に辿り着く。
「...もう近いし、ここらへんでいいよ。送ってくれてありがとう」
そう言うと、三角は笑顔で頷く。
そして「またね〜」と帰ろうとする三角の背中を、名前を呼んで引き留める。
「？」
「...あの、三角くん、家には帰ってないの？」
そう聞くと、やや間を空けて三角の声が聞こえる。
「...大丈夫だよ」
そう言って、踵を返す彼の背中を一層遠くに感じた。
ーーーーーーーー
家の中へ入ると、なぜか母が少し不機嫌そうな顔で玄関で待ち構えていた。
そして、こう言う。
「ーーあの子とどういう関係なの？」
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ゆら(プロフ) - こちらこそよろしくお願いします！ (2020年4月24日 13時) (
レス) id: fbd4e87e2e (このIDを非表示/違反報告)
Rio(プロフ) - ゆらさん» 良かったです！お手数おかけしてすみませんm(__)mこれから宜しくお願いします〜！ (2020年4月23日 0時) (レス) id: bb9ecc78f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - 来ました！フレンド登録させていただきました！ありがとうございます!!! (2020年4月23日 0時) (レス) id: fbd4e87e2e (このIDを非表示/違反報告)
Rio(プロフ) - フレンドIDそちらにお送りしました...！通知が来ておりませんでしょうか？ (2020年4月21日 11時) (レス) id: bb9ecc78f8 (このIDを非表示/違反報告)
ゆら(プロフ) - わからなくて…… (2020年4月21日 11時) (レス) id: fbd4e87e2e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：Rio | 作成日時：2018年3月30日 11時
