日常からの、はじまり ページ3
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そんな、ある日の事だ。
父の「外出をしよう」の一言で急に出かけることになった我が家は、朝から忙しく準備をしていた。
この光景は私の家ではよくあることで、根基が自由人な両親に振り回されるのは最早慣れ始めている。昔は、両親に振り回されるのが嫌で泣きながら講義していたが、それが無駄な事なのは長年の付き合いで覚えてしまったのだ。
それ故に私は両親に対し苦手意識があり、両親だからこうやって付き合っている節がある。しかし両親も自分の子どもだから、こうやって手間暇かけて育てている節があるのでお互い様だと私は思う。
「ねー『■■』くん、私のバック知らない?あの、いつも肩にかけてるあれ」
「あー、あれね。姉ちゃんの机の下とか周りはー……見たと思うからパソコンの机の下にある箱とかの中とか。よくお母さんが片付けで色々いれるからみたら?」
「ありがとー」
独特の雰囲気で、私の事を『くん付け』で話す姉は、溺愛している親友から勧められたヘタリアの影響を濃く受けていて、若干イタちゃんっぽい言葉を使う(ヴェとか、ちぎーとか)
だがしかし、知識はイギリスに偏っていたりして紅茶が好きだったりする。ちなみに推しは箱推しで、強いて言えばちびたりあと日本さんだ。そこはイギリスじゃないのかよ。
また、お姉ちゃんっ子である私もヘタリアの影響が所々あり……正確には姉の影響とも言えるのだが……同じく無駄に知識は偏っていたりする。根元が真逆なので、互いに影響しやすいのだろう。
因みに私は島国領です。日本さんマジ祖国、イギリスマジ眉毛。
「あ、あったよーお姉ちゃん」
「ヴェ!thank you」
「イタちゃん語出てる出てる」
「あれー?今度だしたら罰金じゃなかったっけー?」
「ふべ!?そ、そんなことないよ!言って無いよー?気のせいじゃなーい?」
「お前の気のせいは信用できねーよ」
「えー、そんなことないよね、■■ちゃん!」
「お姉ちゃんの気のせいは気のせいじゃないよね」
「二人とも酷いよー!?」
フヴェー、と変な鳴き声をする姉を、末の妹と一緒に姉を弄る。妹二人に苛められる姉も姉だが、反応がおもしろいし、案外本人も楽しんでるので良しとしよう。本当に嫌なら、助けを求めるか、キレるかの二択だしね、うん。
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津田刑部(プロフ) - ペポさん» わわ、ありがとうございます!まだまだ拙くキャラも全く登場していないですが、頑張って最後まで漕ぎつけようと思います! (2019年2月15日 22時) (レス) id: de60c3f2db (このIDを非表示/違反報告)
ペポ(プロフ) - スッゴク面白いです!無理せず頑張って下さい! (2019年1月3日 17時) (レス) id: 98f13d03ca (このIDを非表示/違反報告)
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