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探索者は土地勘を覚えたい ページ17

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 するすると、まるで滑り台から落ちていくような感覚だ、と旭は思う。眩しい光がやんでしばしばと瞬きをして目をならさせて周りを見ると、そこは公園だった。




「…誰もいないなあ。ここは子供が少ないのかな?」


 違っても今日は遊びに来ていない可能性がある。
 他にも情報が欲しいなあ、と公園の外の方を見てみれば日本屋敷とちょっと古い西洋風の建物が建てられていた。

 それだけの文面を見れば元の世界もそうではないかと思うのだが、何処となく雰囲気が明治時代を沸騰させる。


 明治時代といえば某乙女ゲーが好きだったなぁ、攻略キャラの一人が某決闘者の二代目主人公と中の人が同じで驚いたのを覚えている。

 そして主人公がこれまた個人的に好きなキャラで…っと、そんなこと考える暇はない。せめて生活ができる場所は確保しないと。



 と言っても戸籍(この世界であるかは不明だが)がない私にはちょっと難しいだろう。まあ幸いここの公園は雨宿りできそうな場所が多いから、ここを仮住まいにするのもいいんじゃないかな


 肩掛け鞄から小さなスケッチブックと筆箱を取り出す。
 暇な時用に持ち出してよかったと思いながら簡単な公園の地図を作る。これにより公園に何があるかが整理された


※敷地は横長
・滑り台
・砂場
・屋根のあるベンチ
・雨宿りができそうなアスレチック
・ぶらんこ


 地図を見ながら考察する。
 滑り台がある場所が仮に右側、ぶらんこが左側だ。出入口はとくに設けられていなくて、全方位に出入りが可能だ。さて、そろそろ公園から出てみよう

 次のページを開き簡略地図を書く用意をする。迷子になったら事だからね、当然のことだ。



 左側から攻略することを決めた私は、ずんずんと先に進んでいく。
 現代の平らな道路とは違い、整理されていない道に少しなれないな、と感じながら周りを見渡した。


 通りかかる人達の服装は洋服和服バラバラだが、洋服はちょっとだけ違和感があるぐらいでそこまで現代とは変わらない気がする。
 変人扱いされないことにほっとした


 家についてはやっぱり、ここらは住宅街じゃないだろうか。公園があるのなら、確率は高いだろう。

 住宅街があるならスーパーなどの買い物が出来る場所も近くにあるんじゃないか?運が悪ければちょっと遠いかもしれないが、小さいものならあると思う



 だいたい分かったので、元の場所に戻ろう。踵を返して、私は公園に戻るのだった


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探索者は土地勘を覚えたい2→←1章:PROLOGUE



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津田刑部(プロフ) - ペポさん» わわ、ありがとうございます!まだまだ拙くキャラも全く登場していないですが、頑張って最後まで漕ぎつけようと思います! (2019年2月15日 22時) (レス) id: de60c3f2db (このIDを非表示/違反報告)
ペポ(プロフ) - スッゴク面白いです!無理せず頑張って下さい! (2019年1月3日 17時) (レス) id: 98f13d03ca (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:津田刑部 | 作者ホームページ:http  
作成日時:2017年4月28日 23時

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