場地さんには妹がいます。３

９９話 ページ3

武道side

マ「タケミっち！！ちょっと一緒に走ろうよ」




マイキー君はやっぱ不思議だ。
みんなといるときは怖くて近寄りがたいのに、こうやって二人でいると
なんか.....穏やかでなんでも話してくれそうで....




武「マイキーくんって親は？」





マ「ん？いねぇよ、じいちゃんとエマと三人くらし。
ときどきA」






武「へぇ、おじいちゃん子なんですね！意外！」






マ「エマだけ母ちゃん違って、昔は別々に暮らしてたんだけどさ。
あいつの母ちゃん、10年前くらいにウチにエマおいてどっか行っちゃった。」





うわぁサラッと壮絶





マ「兄貴がオレら二人の親代わりだった」






マ「何をするにも１０コ上の兄貴の後ろをついてってさ、
色んな事兄貴に教わった。」





マ「たまにわかんなくなる。当たり前のようにいた兄貴がいない。
それがどういうことなのか理解できなくなる」






マ「そういう時はいつも頭が真っ白になって、
右も左も上も下もわかんなくなっちまう」







マ「何が正しくて、何がまちがってんのか」






マイキーくんはわかってるんだ。
このままじゃ自分がおかしくなっちゃうって
深い闇を抱えてるって








マ「東京中の猛者たちを先導する兄貴はいつでもキラキラ輝いてた。
あの人が後ろにいるから負けねぇ、みんながきっとそう思ってた」





武「マイキー君みたいっすね」







マ「俺は弱いよ。
Aがいなくなったら、きっと一生立ち直れねぇ。
あいつがいるから、俺は総長としてやっていけてるんだ....
....お前は強い、タケミっち」







マ「本当に大切なことは喧嘩に勝つことじゃねぇ。
自分に負けないことだ。」







マ「お前は弱ぇのに誰にも屈しない。あの黒龍にすら屈しなかった。」








マ「挫けそうなとき、オレがオレでなくなりそうな時、
オレを叱ってくれ、タケミっち。」






マ「兄貴のように」

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