孤児の殺人鬼達【オリジナル】 (ページ10)

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9.シャベルページ10

「た、たすけてぇ…！」

『黙ってろクソガキ！』

『院長を殺せばいいんだよな』

『院長室って何処だ』

急いで駆けつけると聞いた通り女の子が侵入者の男らに捕まっていた

首にナイフを突き付けられて今にも泣き出しそうだ

…助けないと

俺、武器とかはその場にある物を使うんだよな…

何か…

周りを見回すと近くに大きなシャベルがあった

それを持ち気づかれない様に回り込む

…そして

1人目に振り下ろす！

『ガッ！』

『何！？』

『何者だ！？』

「お、お兄ちゃん！」

「助けに来たよ」

驚いている侵入者を横目に女の子に微笑む

俺は幼児舎へよく行くため小い子とは仲がいい

お兄ちゃんって呼ばれてるしね

「その子、放してもらえます？」

先端に血の付いたシャベルを引きずり話しかけた

…できるだけ、笑顔で

『だったら院長室教えな』

1人が言った

「言うわけ無いじゃないですか」

『ああ？』

言ったら院長が危ないでしょ？

『先にこいつを殺るぞ』

侵入者はそう言うと全員で飛びかかって来た

いきなり放された女の子は尻餅をついた

「お兄ちゃん！」

「逃げて！」

俺は女の子にそう言い侵入者達の攻撃をかわす

「…××××××」

聞こえないくらいの小さな声で言った

すると侵入者は全員倒れた

それと同時に俺の頭の中に何かドロッとした様なものが流れる感覚に襲われた

……俺は侵入者の心臓あたりにシャベルを振り下ろした

ぐしゃり、と奇妙な音がして血が飛び散った

「ゔ…ぐっ……っ！」

気分……悪い

それと同じ作業を2人にもする…

「あひゃひゃっwやったやったあーひとぉ殺しちゃったあwwww」

自分でも驚くくらいの声が出た

おかしい、俺は喋ってない

「殺した殺した殺した♪」

俺じゃない何かが体を支配している

ソイツは奇妙に笑いシャベルで死体を潰していく

「殺した殺した殺した……殺…し、た……あはは………」

ドサッと俺は地面に崩れ落ちた