くまさん(病)@3

@131(村) ページ32

謎の謝罪の後、意識を失った大倉。
病院に連れていくべきや！と少し苛立った丸。
でも、、過呼吸が起きたわけではない、熱はストレスでよく出る、明日は大倉の待ちに待った収録日、、、

俺は医者じゃない。でも、これでも大倉の事をこれまで結構見てきたつもりだ。

「、、、大倉は、嫌がると思うねん、、もっと、、自分責めると思うねん、、とりあえず今日は、、」

早く病院に連れて行こうと慌てる丸にそう伝えると、本当に驚いた顔で、少し軽蔑した顔で「俺が呼ぶ。」と言い、携帯を取り出す。

気持ちはわかるが、今は大倉の気持ちを体調よりも気持ちを優先したいんだと必死に伝えた。明日まで様子を見させてくれ。と。

それでも丸は軽蔑の目を強め、あり得へんこんな人間居るんか。とでも言いたげに目を細めていた。

でもとりあえず、ベットに寝かせようと大倉を寝室に移動させる。
丸も半信半疑で一緒に代わる代わる看病をしてくれていたが、途中眠気に負けてしまった。そりゃぁそうだ。朝から大倉の横にずっと居てくれた。ありがとう。

「大倉〜お前は愛されてんで〜みんなお前の事大好きやねんで〜」

「、、、ん、、わかって、るよ。、ありがと、」

そう言ってうっすら目を開ける大倉。
恥ずかしくなって思わず口を押さえる。

「ふふっ、もう、んんっ、、、きこえたで、、」
少し喋り辛そうだが、だいぶスッキリした顔で大倉は笑った。

「なんや！熱は！もう息苦しさはないんか！！」

「、、なんやねん、、照れ隠し、下手やなぁ」

むくっと起き上がる大倉。サイドテーブルにあった体温計で自ら熱を測り、見て、にっこりと見せた文字盤は37.6度。まだ完治とは言えないがかなり下がっていて、本人にも息苦しさはなさそうだった。

「収録、これなら大丈夫？？あんまり騒がへんし、無理もせぇへん。辛なったら誰かに言う。約束。」

ニコッと小首を傾げる大倉はわんこにしか見えなかった。何より、嘘かも知れんし、こう言っておけば良いと思われてるかも知れないが、無理しない。と本人の口から出たのが嬉しかった。

「約束やぞ。とりあえずもう少し寝たら飯食って準備していくぞ。今日は俺が車出したる。」

ありがとう。とすぐに布団に潜った大倉。かと思えばすぐに出てきて、「2人の布団！！」と慌てて来客用の布団を出してきたが、丸を起こすのは可哀想だと、とりあえずブランケットをかけてくれた。

「病人が気ぃ使わんでええねん。」というと、笑って誤魔化された、、、

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