くまさん(病)@3

@129(大) ページ30

「お、、くら！！おおくら！おはよ！」
早起き、朝やで。と起こしてくれる声と目を開けると村上くんの微笑む顔。

「朝ごはんできてるから。はよ、収録。丸は疲れて寝てるから。」

「、、え？丸、寝てるん？？」
思ってもいないのに勝手に喋りだす俺。

村上くんも、不思議な顔で「せやで、、どないした？」と首を傾げる。

「俺、昨日あんなに体調悪かったのに、、丸寝てるんや、、俺な、分からへんねん、みんなが、、何？支えになるって、、分からへん、！！支えてもらっても、苦しいのは俺だけやんか、、っ！！仕事もまともにできへん！役にもたたへん！迷惑ばっか「大倉！！どないした！！」

もう自分でも何が言いたいのか何がしたいのか分からなくて、もうめちゃくちゃな事をとにかく怒鳴った。
俺の肩を掴んで顔を覗き込んだ村上くんは凄く不安な顔をしていた。俺のせいだと思うと、思わず目を逸らした。

「、、、そんなに迷惑なら、、そんなに不安なら、、支えるとか簡単に言わんとって、、？？期待させんといて？？別に、、頼んでないやんか、、もうええから、勝手に寄り添わんで？」

そう言って少し村上くんの目をみると、何か言いたげに見えたが、明らかにショックを受けた顔で「わかった。勝手にごめん。」とそれだけ言って部屋を出て行った。

それから泣いた。マネージャーにも今日の収録は行かないと連絡をして、とにかく泣いた。そしてその意識がなくなった。
ーーーーーーー…

「〜！！〜〜あっはは！！〜〜！！せやねん！！」
部屋まで聞こえてくる楽しそうな声。

「、、はぁ、はあ、村上くん、？まる、、？？、、っ、」

重い体を起こすと耳鳴りと頭痛。でも、耳鳴りが止むとしっかりと2人の声がした。
謝らな。俺あんなに酷い事言ったのに、また来てくれたんや、、最低や俺。

ベットから出ようとすると全身に力が入らない事に気づいた。どうにかしようと、ほとんど床を這った状態でドアの前まで行く。
ドアノブをつかんで無理やり立ってからは壁を這って、どうにかキッチンに向かった。

「、はっ、、村上く、。、まぅ、、はぁ、は、」

過呼吸とは違う息苦しさで思うように声が出ない。

こんな小さなほとんど息のような声にも2人はちゃんと気づいてくれた。

「っ！！？大倉！！？どないしてん！！」
と、駆け寄る2人。

謝るならちゃんと立たな。と、壁から離れた瞬間力抜けてその場に膝から崩れた。

「大倉！」とすぐに抱き起こしてくれる温かい腕が気持ちいい。

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