くまさん(病)@3

@138(錦) ページ40

いつもより少し豪華で早めの朝食をとって、珍しくお風呂も済ませ、マネージャーが来る頃にはもう準備が終わっていた。マネージャーには奇跡だと少し笑われ、ちょっと反抗。「そんなに大倉さんが心配なんですね。」とふふっと微笑まれ、そうだなぁ。それ以外ないよな。と。

もうそこからは、今日の収録はどう進めていくのか考えながら、出来るだけ大倉に負担が回らないように。
丸がいない収録は正直大倉の負担は増える。

「、、丸、どうにか無理なんすか、、」
「無理ですねぇ、、ドラマ撮影終わったばっかりで番宣がこれからもうしばらく立て込むから、、昨日と今日で休んでもらわないと。」
「そうっすよね、仕方ないっすね。」

どうかしましたか？と心配そうな顔のマネージャー。
丸がいないとバラエティ担当が回らないなんて。そんな甘えた事流石に言えない。今日は俺がやればいい。
横山くんもすばるくんもいるし、、大丈夫。

「大丈夫。俺たちでなんとかなる。」
「無理しないで下さいね。大倉さんも。よろしくお願いします。」

本当に理解あるマネージャー、メンバー、スタッフ。
最高で最強なグループやわ。

気づくと局に着いていた。力強く頷きありがとうと車を降りる。
廊下を歩きながら今日のゲストなんかを考えながらぼーっと歩いていると後ろから聞き慣れた大きな声。
「亮！！なんや！お前！偉い珍しいな！！」

ビクッと後ろを振り向くと声の持ち主と「声大きいて」と苦笑いの大倉がノロノロと歩いてきた。

「りょおちゃん、おはよぉ。」
「ん、おはよ。体調は？？」
「大丈夫やで。それ全員聞いてきそうやな。」

ふふっとどこか嬉しそうに笑う大倉はやはり少しだけほっぺが赤い。微熱なのを知っているから気にしすぎかもしれないが、注意してみておかな。

「ん？りょうちゃん？どしたん？体調悪いん？？」

大丈夫？と小首を傾げる大倉。だから、、心配なんはお前や。と噛みつきそうになるが、悪い癖。大丈夫やで。と笑い3人でのんびり楽屋に向かう。

楽屋に入ると、やはりまだ3人しか居ない。
普段なら各位置に座りぼーっと携帯を見たり、各々好きな時間を過ごすが、そわそわ落ち着かない大倉。

「大倉、どないしてん、」
痺れを切らした村上くんがスッと鋭い目を向ける。心配なのは分かるがそれだと逆効果な気が、、

「あ、いや、なんか、、ははっ」
困ったように誤魔化して笑顔でなんでもないで。と座り直した。

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