くまさん(病)

@85(村) ページ35

収録は頭と首が痛かった以外何も滞りなく終わった。

はよ帰って明日に備えな。昨日できなかった分の情報収集。チィにもちゃんと構ってやらな。
首は湿布貼っとけば治るやろ。

マネージャーの待ってくれてた車に乗り、コンビニで今日の新聞と週刊誌を買って家に帰った。

「チィ〜ただいま〜すまんな〜昨日構ってやれなくて〜」

チィが反抗するわけもなくすぐに抱っこして撫で回した後にご飯をあげる。ゴロゴロいいながら食べる姿に癒されてると変な感覚に襲われた。

ぐらっと視界が歪むような感覚。
そのあと力が抜けて床に膝をつく。

「あったまいったいの〜」

大きく深呼吸して痛かった首を触ると何だか熱い。
まさかと思い急いで体温を測ろうと体温計を探すが、本当に普段全く体調を崩さない。体温計がどこにあるのか分からない。思い付く引き出しをほとんど全て開けたが見つからなかった。

まぁ、寝りゃ治るやろ。

結局、ニュースも新聞も見ることが出来ずに風呂に入って直ぐに寝ることに、、あぁ、情報が溜まっていく、、、

ベッドに横になって力が抜けて初めて認めざるを得ない倦怠感に襲われた。

「ほんまは疲れてるんかな、、」

マネージャーの方が体調に詳しいなんて情けない。でも明日も取材やし、収録もある。午後は大倉の事もある。またバレるとめんどくさいし。

休んでる暇なんかない。疲れてる暇なんかない。有難い事なんやから、頑張らな。


明日の予定、明日の収録の事を考えてる内に眠ってしまった。

起きると少しボーとしてはいるが気持ち的に昨日よりは頭の痛さは取れている気がした。

準備をして新聞を読む。

新聞１枚読み終えた所でマネージャーからのいつもの到着の電話が来た。

急いで降りていき、車の中でも新聞を読む。もう2日分も溜まってる上に今日の夜も情報収集している時間はないだろう。少しでも補わなければ、、

「、、ん！！ 、、む、、か、、さん！！村上さん！」
「おお！なんや！急におっきい声で」
「急じゃないです。何回も読んでました。コンビニ寄りますか〜〜？って！！」
「ん〜〜？？集中しとった証拠やな。いいこといいこと。」

全くと呟いて「コンビニは？よるんですか？？」と少しキレ気味に聞かれた。
体温計が無かった事を思い出してコンビニによってもらい、野菜ジュースと体温計を買って車に戻った。

「体調、悪いんですか？」
「いや、悪ないで。昨日たまたま体温計ないことに気づいてん。ついでや。」

誤魔化せたやろか？

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