@52(安) ページ2
亮ちゃんが先生に説明をし終わると同時に、なんとなく信ちゃんの方をみるとすごい顔で嘘やろ。そんな、、とボソボソ何か言っていた。確かに信じられないのだろう。あんだけ元気に見えた大倉が、劇的に痩せて、そんなに苦しんでたなんてわかるはずがなかった。
「きっと、動悸で鼓動が速くなって、それでパニックを起こしたんだと思います。今、大倉さんはとってもストレスに弱いと思うので、他にもいろんな症状が現れると思いますが、しっかりサポートしてあげてください。」
そう言って、カウンセリングを受けることも勧められた。
大倉は、あんなに苦しそうだったのが嘘のようにいつの間にかスヤスヤ眠っていた。
「ほんま、すまんな。お前らにだけこんなん背負わせて。」
先生がいなくなってすぐ、信ちゃんは俺たちに謝ってきた。背負うだなんてそんなにおっきい事はしていないのに。
「そんなになんもしてへんで、大倉が迷惑かけないように、心配かけないように。ってめちゃくちゃ必死やねん。だから、俺たちおっきい事なんもしてあげられてへん。」
信ちゃんは大倉のあたまを少し雑に撫でながら、少し眉間にしわをよせ、さみしい顔をしていた。
それから1時間と少し経った頃に、大倉は目を覚ました。
さっきまでの苦しそうな顔が嘘のようにケロッとしていた。
「大倉。大丈夫か。痛いところとか、キツイところとかないか?」
「ふふ、大丈夫やで。心配かけてごめんな。寝たら治んねん。いつも。心配せんでええよ。もうメンバーみんなにゆうたん?」
心配するなとずっと念を押してくるが、それは普通に無理だろ。信ちゃんなんか初めて見たんだから。
それでも、メンバーに知られたんじゃないか、メンバーに心配をかけたんじゃないか。大倉にとって大事なのはメンバーのことだった。
「まだ、ここの3人しか知らへんよ。大丈夫。信ちゃんも言わへんよ。な?」
「大倉が、やってほしくないなら言わへん。でも、何かあったら絶対報告。これは義務やで。」
怠ったら全員に言ったる。と笑いながら脅しをかける信ちゃん。
大倉はニコッと笑ってありがと。と起き上がった。
目を少し瞑りそしてベットから降りた。信ちゃんが少し支えながら。
「ネットでな、少し調べてん、症状とか。自律神経失調症?ってのに似とる。目眩とか、頭痛とか、普通にするねんて、迷惑かけるかもしれんけど、ごめんな。」
本当に申し訳なさそうに笑いごめんも頭を下げた。
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いおり(プロフ) - 続き嬉しいです。 (2018年9月20日 8時) (レス) id: 0a45d4f0a2 (このIDを非表示/違反報告)
ことり - 一番好きです!頑張ってください (2018年9月16日 9時) (レス) id: 3ca8ebf952 (このIDを非表示/違反報告)
ちほ - はじめまして。更新ありがとうございます。最終話、メンバーの皆さんいい方向で終わるように願っています。 (2018年3月15日 15時) (レス) id: 1a24a66dca (このIDを非表示/違反報告)
くらら - 更新いつも楽しみにさせてもらってます (2017年12月12日 18時) (レス) id: e570740c87 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:おかか | 作成日時:2017年8月12日 8時