玉狛第零隊【天羽月彦】

第１９話 ページ20

私は今本部にシズ、太刀川と来ていた。

理由はランク戦をするため。

最初は模擬戦でもいいかなぁと思ってたんだけど、私本部3割壊したせいでポイント2000点になっちゃったんだよね。

ヤバいよ。ポイントそこらのC級ぐらいだよ。

だから太刀川から根こそぎポイントを貰おうと思う。

廊下を歩いていたら「や、やっと見つけた！太刀川さん！」と後ろから声がした。

この声……


「………出水…？」

「げっ。超トリオン怪獣(ハイパートリオンモンスター)……。」


私は出水の呟きが聞こえた。


「久しぶりだねぇ。公平君(・・・)。ちょーっとお姉さんと楽しい遊び(千本ノック)しない。」


私は出水の肩に腕をまわす。

勿論出水はオロオロしてるよ。

思春期特有のあれか恐怖特有のあれかは知らないけど。


「い、嫌…今それどころじゃなくて……風間さんが太刀川さん探してて……。」


出水の言葉を聞いて次は太刀川が冷や汗を流した。


「さぁー！出水！お前もランク戦するか！」

「はぁ！？そんな事してる場合じゃないでしょ！？あんた！？」


太刀川はきっとこのまま出水を風間の所に返してはいけないと思ったんだろうな。

私達はこのまま出水を強制連行していった。


「すみません。うちの隊長が迷惑を。」

「あ、嫌、大丈夫ッスよ！慣れてるんで…。仮にもあれ、俺の師匠だし……。」


そう言って私を指差す出水。

出水、人を指差してはいけません。

後、なに謝ってんのシズ。


「お前、出水の師匠だったのか！？」

「まぁ一応。」

「てことは…射手(シューター)か？」

「違うよ。私は攻撃手(アタッカー)。」


「ならどうやって出水に教えたんだ？」と聞いてくる太刀川。

まぁ当たり前の質問だよね。


「元々私は射手(シューター)目指してたし、それなりの知識はあったんだよ。でもねぇ…トリオンの操作ができなくて本部全壊。幸い怪我人は出てこなかったけど鬼怒田さんが凄く怒ってさぁ。射手(シューター)止めさせられた。」


私がそう言うと太刀川は目頭を押さえて「ドンマイ。」と肩に手を置いてきた。

……コイツ苛つく。絶対ポイント根こそぎ奪ってやる。


「でも、弟子って俺だけじゃないですよね？確か。」


「ねぇ？師匠？」と聞いてくる出水に私は頷く。


「そうだねぇ。一人は太刀川がよく知ってる人？かな？」

「俺のよく…』知ってる人？」

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