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経緯 じゅうはち ページ19

【江戸川乱歩side】

「何故、駅に通じる道に行っているのだ?」

「佐々木君、だったかな?其は簡単さ。茨木君(犯人)は孫娘と一緒に此のイーハトーヴォ村から出たかったのさ。」

「茨木のジジイが!?」


……どうやら知らなかったようだね。


茨木君(犯人)が孫娘と一緒に此のイーハトーヴォ村から出たかった理由、其は……孫娘が病にかかっているから。」

「……君子(きみこ)。」

「君は其れを知っていたね?」


そう聞くと小さく頷く佐々木君。


「此村には電気も何も通っていない。だから、孫娘の病を治すことは出来なかった。其を知った茨木君(犯人)は病を治すためこの街から連れ出そうとする。だが、孫娘は其を厭がった。」


僕は歩く足を止める。そして後ろを歩いていた佐々木君の方に視線を向ける。


「何故なら、孫娘は君と恋仲だったから。」

「!!何故其を!?」

「名探偵に分からない事なんてないさ。大方孫娘は茨木君(犯人)に君と恋仲なんて事を云っていないンだろうね。孫娘は多分こう云ったンじゃないのかな?」

『私は牛の御世話が有るから都会には行けない。』


片時も佐々木と離れたくなかった孫娘は茨木君(犯人)に牛の御世話がある、と嘘をついた。其を鵜呑みにし、信じた茨木君(犯人)はその牛さえ居なければ、と考え牛を逃がす。


「けれど、全て賢治君によって解決。もう3回目となると茨木君(犯人)は逃げられ無いんじゃないのかい?」


きっともう茨木君(犯人)は逃げられないだろう。牛を逃がした罪からは。此の村ではそうゆうの大きそうだからね。罪。


「あァ。きっと茨木のジジイは罪からは逃げられねぇだろう。けど、ジジイはジジイなりに考えて……。」


俯いた佐々木君をなンとも云えない視線で見ていると叫び声が聞こえた。


「止めて!私は都会には行かない!」

「何故だ!君子!儂は…君子の体が心配で!」

「大きな御世話よッ!」


そこには茨木君(犯人)と孫娘の喧嘩をしている姿があった。


* ̄・ ̄* ̄・ ̄*

江戸川乱歩→キリッと推理中

佐々木のお兄さん→修羅場見学中

君子(孫娘)→離せ。クソジジイ

茨木のお兄さん→何故聞いてくれぬのだ!君子!

経緯 じゅうきゅう→←経緯 じゅうなな



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作者名:フ瑠ラン | 作成日時:2018年3月12日 0時

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