氷と怪力【宮沢賢治】

〜SNOWY CRYSTAL NINE〜 ページ11

乱歩side

「社長。賢治と一緒に行ってしまったのですが、大丈夫ですか？」

「大丈夫だよ。あの二人は色々と合ってるからね。」

「乱歩さん……。」


あーあ。花圃、賢治君に取られちゃったよ。これが俗に言う“お兄ちゃん離れ”なのかな。まぁ花圃には違う“お兄ちゃん”が居るみたいだけど。

でも、悲しいものは悲しいよね。


「国木田君、敦君。仕事に行こうじゃないか！」

「おい。太宰。お前から仕事の話が出てくるとは……。」

「いいから行くのだよ！」


太宰は国木田と敦の手を無理やり引っ張りながら出ていってしまった。

気をつかせてしまったみたいだね。太宰に。


「社長〜。僕達二人っきりになっちやったね。ねぇ、社長はどう思う？」

「…………成長していた。」

「だよねぇ。僕もそう思うよ。でもからしてみれば昔のように“ゆきさん”って呼ばれたかったんじゃないの？」

「………………」


ハハッ。社長。その顔は“そうだ”って言ってるもんじゃないか。でも確かに。


「あの子は成長したように見せかけて僕達と壁を作るのがうまくなってた。どこであんな技術身に付けたのか。」

「何かあれば。」


分かってるよ。社長。花圃に何かあればそのときは



僕達がどんなてを使っても




助けるさ

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