暗殺5日目 ページ5
潮田渚side
坂を上っていると途中でカルマ君と茅野に会った。
「珍しいねカルマ君が遅刻しないって」
「んー本当に藍海さんが来てるのか気になるしね」
「渚君も気になったからいつもより早く学校に来たんでしょ?」と聞いてきたカルマ君に僕は頷いた。
校舎に入ると教室の目の前で皆が集まっていた。教室に入らないで何してるんだろう?気がついたらカルマ君が「何してんの?」と磯貝君に聞いていた。
「なんか知らない人がいてさ……」
磯貝君が教室に視線を移す。それにつられて僕達も教室に視線を移した。
「あっ!本当に来てる!」
「本当だ……」
「へぇ!以外に律儀なんだ」
僕達がそう言うと磯貝君は「知り合いか?」と聞いてきた。
「カルマ君の隣の席の藍海さんだよ」
僕が教えると皆は声を揃えて言った。
「「なんかフランス人形みたい!!」」
ストレートな腰まである金髪にきれいな顔立ち、それに真顔で黒板を見つめていてなんと言うか……きれいなフランス人形に見える。
「本当に来たんだね藍海さん」
「おっ、カルマが近づいたぞ!」
カルマ君はいつの間にか僕の隣から居なくなっていて藍海さんに話しかけていた。それを見た男子達はコソコソと話をしていた。
藍海さんは「君は……」と言って少し考える素振りをした後「ああ」と言った。
「不良慈善者君か」
「は?」
「「え」」
藍海さんがカルマ君にそう言う。カルマ君は少し怒気を含んだ声、皆からは訳の分からない、と言う声。
「一週間前漸く停学を明けた生徒が来たんです。まさしく不良慈善者と言う言葉が似合う生徒でした!とあのタコは言っていた。外見は赤髪で見れば凄く分かるでしょう、とも」
「へぇ……あのタコが……殺す」
皆の顔色が真っ青になる。決してカルマ君がこわいと思っている訳ではない。
「私達のことも変な風に言われてないよね……」
「カルマが
「「(確実に吹き込まれてる!!)」」
殺せんせーを殺す、と皆の心が一致団結した瞬間だった。
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ