暗殺2日目 ページ2
ピンポーンと家のベルを鳴らす。だが一向に人の出る気配はない。
「…殺せんせー留守じゃないのかな?」
「ヌルフフフ、実を言うと先生、家でお話をしたことはないんです。いつも違うところに聖さんは居ますから」
「「それって家に来た意味ないじゃん!」」
思わず茅野と渚の声が重なる。殺せんせーは「やはりいつもの場所ですか…」と呟いて移動をし始めた。
「殺せんせー、いつもの場所って?」
殺せんせーの呟きを
▲▽▲▽▲
「こ、殺せんせーか、帰ろうよぉ……」
渚の背中にべっとりとくっついた茅野は言った。殺せんせー達が来ていたのは廃校だった。「帰りたい、恐い」と先程から後ろで呟いている茅野やそれに苦笑いを溢す渚、廃校に興味を持っているカルマと反応は多種多様である。
「へぇ、こんな近くに廃校があったんだ。サボり場所に使えるかな」
「だ、ダメだよ!呪われちゃうよ!」
目を赤くして呪いの事に熱弁し始めた茅野を兎に角渚が落ち着かせようとしている。ちなみにカルマは茅野を普通に
「でも、殺せんせーなんでこんなところに?」
「ヌルフフフ。いるんですよ、ここに」
「なっ、何!?オバケ!?呪い!?」
「茅野、多分話からして藍海さんじゃないのかな……」
殺せんせーは大きなドアの前で止まる。急に何かし始めた、と思えばクオリティの低い変装――――リーゼントのカツラに夜露死苦と書かれた長ラン――――をし始めた。
「な、何してるの殺せんせー…」
ぽかんとした声で茅野は聞く。カルマは無表情で殺せんせーを写真に撮っていた。
カシャッ
「むにゃっ!?き、急に写真を撮らないでくださいカルマ君!」
「いや、今時“夜露死苦”の書かれた長ランは古いな、と思って」
「古い!?失礼ですよカルマ君!人間誰しも憧れませんか?夜露死苦”の書かれた長ラン」
「「「ない」」」
カルマ達に即答された殺せんせーはシクシク等と言って泣き真似をする。
「で、殺せんせーはどうしてそんな格好になったの?」
茅野が聞くと殺せんせーはよくぞ聞いてくれました、と言うかのように立ち上がった。
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