暗殺１日目 ページ1
「カルマ君とも仲良くなれたので先生、ちょっとお出掛けに行ってこようと思います」
「ヌルフフフ」と気色悪い笑い方をする黄色い国家機密のタコ―――― 通称殺せんせー ――――は言った。
「殺せんせー何処に行くの？」
「殺せんせー一応国家機密だよね……」
等々、意見は多種多様にあげられる。殺せんせーはカルマと言う赤髪の少年をチラッと見て頷く。
「何？凄い不快なんだけど」
「酷いですねぇカルマ君……ちょっともう一人の問題児さんのところに行こうかと」
“問題児”その言葉に皆はカルマの隣…空いている席を見た。
話によると聖は生徒会長と同列学年一位らしい。ふらっと試験会場に現れたか、と思えば答案用紙だけを残していつの間にか帰っている…幽霊と言われている人物だ。
「ここ一週間先生は聖さんに会いに行ってみました。なんとも面白い子ですねぇ。きっと皆さんとも仲良く…善きチームメイトとなれるでしょう」
「なんか………そこまで殺せんせーに言われる聖ちゃん気になる……！！」
そう言ったのは緑色の髪色が特徴の茅野カエデだ。“殺せんせー”とは彼女が名付けたものである。
「私もついていっていいかな？殺せんせー」
「茅野さん来てくれるのですか？きっと聖さんは喜びますよ！」
「僕も行きたいな…殺せんせー。クラスメイトの顔は知っておかなくちゃ」
そう言ったのは潮田渚。女の子っぽい顔達が特徴の男の子である。男の娘ではなく男の子だ。
「渚君も行くなら俺も行く。隣の子の顔ぐらい把握しておきたいからね」
こうして殺せんせー、茅野、渚、カルマが聖の家に向かうことになった。
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