瑠璃色、揺れる【Satoshi.O】 (ページ6)

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目覚めると隣はもぬけの殻だった。

枕元に置いてあるスマホを見ると、時刻は7時半を過ぎた頃。

隣にまだ温もりが残っているから、智もさっき布団から出て行ったところだろう。

・・・いつのまに寝ちゃったんだろう。

あの後一緒にシャワーを浴びてから、頭を乾かしてもらって・・・

だって智がシャワー浴びながらあんなことやこんなことするから。

思い出しただけで火照り感じながら、

まだ少し疲れの残った身体を起こしてベッドから出る。

ガウンを羽織って寝室を出ると、リビングから物音が聞こえた。

よかった・・・まだいたんだ。

「おはよう」

リビングに入ると、カウンターキッチンの中に彼がいた。

「おはよう、私いつの間に寝た？」

「頭乾かしてる時に」

「あは、オアズケ食らわしちゃったね」

「まじだよ」

私もキッチンに入って、背後から彼のお腹に手を回す。

「今日は何時から？」

「8時だよ」

「今日はなんの仕事？」

「ドラマの打ち合わせ、夜は歌番組」

うっすら気づいているかもしれないが

彼も、同職者だ。

彼のは、歌って踊り、演じるお仕事だってこなす、マルチなアイドルに属される。

彼が所属するグループは、アイドルらしからぬ漢字一文字の

『嵐』

というグループ名で、彼を含め５人で構成されている。

嵐の人気は凄まじく、

日本のトップアイドル、国民的スター

輝かしい栄光を掲げ、トップを走り続けている。

彼はそのリーダーである。