消えぬ想い～K.N～② (ページ10)

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前夜祭と文化祭。ページ10

沢山の人をかき分けて舞花を探すと、後ろから「A！」と声が聞こえて振り向くと舞花がゾンビになって立っていた。

「...舞花！」

「もう！どこ行ってたの？！心配したんだからね？」

ゾンビとは全然似つかない心配そうな表情をした舞花を見て、私は笑った。

「...ちょっと何笑ってんの？人が心配してたってゆうのに！」

「...あははは..ごめんごめん！舞花、似合ってるね！」

「...こりゃいいことあったな？」

舞花は私の様子を見て勝手に解釈して言った。

今のこの感情をどう表現していいか分からなくて、照れ笑いをするしかなかった。

「とりあえず今日は楽しむか！」

そう言って舞花は私の肩を組んだ。

「うん！そだね！」

とりあえず私たちは前夜祭を楽しんだ。

体育館では、それぞれの部活動が色んな出し物をやってくれて、吹奏楽部がバンドが演奏したり、演劇部が漫才をしたりしていた。

こんなに楽しくて嬉しくて幸せになった感覚は初めてで、大げさかもしれないけど『お母さん私を生んでくれてありがとう！』って本気で思った。

帰り道。
私は今日1日を振り返った。
振り返られずにはいられなかった。
だって、まさか。
こんなことが起こるなんて夢にも思っていなかったから。
1人で橋にもたれかかって遠くのビルを見つめて『今私、最高に幸せでーす！』って本気で叫びたくなったけど、心で叫ぶだけにしといた。

多分今の私はすれ違う人から見たらおかしな人で。だってスキップが止まらないし、、ニヤニヤが止まらない。
スキップってこうゆうときに使うためにあるんだ！って、スキップ開発者に感謝しなきゃ！なんて本気で思った。

次の日の文化祭。

舞花はお化け役のゾンビで、私は白衣を着て受付に立った。
二宮くんは、裏方の予定だったみたいだけど、それは元々仕事が入るかもしれないとゆうこだったらしく、案の定二宮くんは文化祭には来なかった。

昼からは交代して、私たちは文化祭を色々回った。

そこで舞花に昨日のことを報告した。

すると舞花は「えー！！！」とそこら中に響き渡る声で叫んでから、「ほら、私の言った通りになったでしょ？」となぜか舞花が自慢気に言った。

舞花はいつでも私と同じ気持ちに立ってくれるからもしかして、前世は双子だったのかもしれないって思ってて。

「本当...よかった...もう...本当。」

なぜか舞花が泣き出していて。

私は今、こんなに大切な親友に出会えたことが、何よりも、1番の宝物だった。