消えぬ想い～K.N～② (ページ42)

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永遠。ページ42

私はクリスマス会が行われている会場まで走ると、まだ向かっている途中の舞花を見つけた。

「舞花！」

「A...」

私は舞花の両腕を掴んだ。

「舞花...あの、あのね？私..私」

涙が止まらなくて言葉が上手く出てこない。

「...うん。どした？」

「...ごめん。舞花。ごめん..私舞花になんて謝ったらいいか..」

今まで舞花にしていた態度を振り返ると、嫌ってほど自分に腹が立つ。別に舞花が悪い訳じゃないのに...当たって、怒鳴って、イラついて。

「...私もごめんね。あの雑誌知ってたのに、Aに言い出せなくて..早く教えてあげなきゃと思う反面、知らないままでいてほしいって..」

舞花の頬から黒い涙がポタリポタリと落ちてきて、せっかくオシャレしている舞花の顔がぐちゃぐちゃになっていた。

「...舞花..顔、大変なことになってる。」

「...え？！嫌だ！何これ～！」

舞花が自分の頬の涙を拭って黒くなった手を見て泣き叫んだ。
舞花と私は目を合わせて、泣きながら笑った。

「...舞花、メイク濃すぎ！」

「だって！せっかくのクリスマスだもん！運命的な出会いがあるかもしれないでしょ？」って舞花らしいことを言って笑った。

「やっと笑ったね？」

「...そんなに笑ってなかった？」

「そりゃもう！ロボットかってゆうぐらい笑いもしなきゃ表情もなくて。一生笑えない病気かと思ったわ！」

「舞花...大好き。」

無性に舞花に抱きつきたくなった私はこの人通りが多い道の真ん中で、舞花を抱きしめた。

「...A...？一緒に会いに行こうよ。二宮くんに。大丈夫だよ、きっと何か理由がある。私が言うんだもん。間違いないと思わない？」

この時私は思った。
舞花と一緒だったら何があっても乗り越えられるって。
舞花とは何があっても離れないって。
進む道が違ったって、いつか結婚したって、お母さんになったって、おばあちゃんになったって。
舞花となら永遠って言葉が使える。

「舞花？ありがとうね...本当。私逃げてた。大丈夫...ちゃんと1人で...話してくる。」

「分かった...ほら、今すぐ言っておいで？」

舞花が私の背中を押してくれた勢いで、私は家路へと急いだ。
今この高ぶった気持ちのままに。
玄関でブーツを脱ぎ捨てて、階段をかけ上がって、部屋の扉を勢いよく開けた。

私はしまいこんでいた携帯電話を出して電源を付けた。
すると見たこともない表示で100+と出ていた。慣れない操作で確認すると、それはかずくんからの着信の数だった。