前夜祭。 ページ4
そんな日から1週間が経って、いよいよ明日は文化祭で今日は前夜祭だった。
二宮くんはここ最近毎日学校に来ていた。
会いたいときはいなくて、会いたくないときはいるなんて。それはきっと神様のイタズラか、二宮くんのイタズラか。
あの日、二宮くんの友達のままでって言ってた意味、いくら考えても全然分からない。
だって...普通は振った相手なんて相手にしたくないはずで、好きでいられるのもウザかったりするはずなのに。
私はとゆうと、前と何一つ変わらないくて、全部まだ好きで。
毎日見てるその姿。
授業中に寝むたそうにしている姿。
体育で楽しそうに運動してる姿。
友達と楽しそうに話す姿。
その後ろ姿。
その寝癖も。
その猫背も。
忘れられる日なんて一生来ない気がしていた。
授業が終わるといよいよ前夜祭で、学校全体の雰囲気が変わり、皆も浮かれ気分に変った。
「ねぇ？それさ、もう一回振り向かせるチャンスだと思ってさ、その話に乗っちゃえば？」
舞花がお化けメイクしながら言った。
「メイク恐っ...もう...舞花までそんな簡単に言わないでよ」
私は白い布をマネキンに被せて赤い血糊を塗りながら答えた。
「確かに二宮くん最低って思ってたけど...なんかさぁ...いつもAのこと見てるんだよね？ほら...今だって」
舞花が二宮くんがいるであろう方向を見て言った。
私は怖くて見れずにそのままペンキを塗り続けた。
「...たまたまでしょ..」
そんな訳ない。きっと私に同情してるだけ。
「もしかしたら何かあるんじゃない？本当はAのこと好きだけど、付き合えない理由が。」
「やめてよ...！変なこと言わないで！」
私は舞花の怖い顔より、怖い顔をして舞花を睨んだ。
「ねぇ、柴崎さんだよね？」
すると急に私の背後から声がして、振り返ると2人組の女子立っていた。
「...あ、うん？」
「ちょっと話しがあるんだけどいいかな？」
舞花と目を合わせて首を傾げて、目配せをしながら私はその2人組の女子と廊下に出た。
同じ学年の子で、話したことはなくて、すごくオシャレで細くて可愛いくて、校内では目立つ有名な2人組だった。
「あのさ、単刀直入に言うけど、柴崎さん二宮くんとどうゆう関係？」
「え...？どうゆうって？」
私は答えに戸惑った。
今は友達ではないし、かと言って片思いして振られましたって初対面の2人に言うのも変な話で。
「...やっぱり付き合ってるの？」
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作者名：akiru | 作成日時：2017年8月12日 2時
