消えぬ想い～K.N～② (ページ14)

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週末。ページ14

そんな週末。
昨日の夜は幸せがいっぱいで、興奮して寝れる訳がない！って思って布団に入ったら、一瞬で寝落ちしていた。
土曜日は学校に行って文化祭の片付けをして、舞花に報告したら「惚気すぎー！」と言って私の話を聞いてくれた。

日曜日の朝からルンルンな私は冷蔵庫に行くだけで鼻歌を歌っていて、妹が「昨日から頭おかしくない？」って不思議そうに見てきた。
いつもだったら、ケンカになるような発言も、私は「そーかな？頭おかしいかな？！」と笑って返事をした。
妹はそんな私を見て「...お母さん、お姉ちゃん病院行った方がよくない？」って真剣に言っていて、お母さんは「ほっときなさい。まぁあれは確かに病だけど。」と言っていた。

私は部屋に戻りいつものようにゲームをやり出した。
いつもならゲームをしたり、漫画を読んだりしているとあっとゆうまに時間が過ぎて1日は終わるのに、今はまだ時計を見るとまだ朝の11時。
時計が狂ってるんじゃないかと思ったけど、TVを見るといいとも！の増刊号がやっていて間違ってないことを確認した。

金曜日会ったばかりなのに、私のバッテリーはどんだけ短いんだと落ち込んだ。

「会いたいなぁ。。」

そう独り言を言いながら仰向けに寝転んで電気を見た。

ふと二宮くんの言葉を思い出した。

『遠慮しないでいつでも連絡しろよ。』

...付き合ってるんだから、私から連絡してもおかしくないんだよね。

「...よし！」と言って体を起こしたと同時にふと気づいた。

よく考えたら連絡の手段がない。
私は携帯電話を持っていないし、二宮くんの電話番号も知らない。
いつもは学校と学校帰りだけで、気にならなかったけど、連絡手段ないと今更ながらに気づいた。

私はソワソワと部屋の中をうろついて考えた。
少しだけでも会いたい。。

とりあえず腹ごしらえをしようとリビングでチャーハンを食べていると、お母さんが「さつまいも沢山もらったから、えりちゃん家持ってってくれない？」と言った。

私はこれだ！と思い、「うん！分かった！」とチャーハンを口の中に放り込みさつまいもの入った袋を手にして、リビングを出た。
「こら！食器くらい片付けなさい！」と怒鳴る声が聞こえたけど、私は聞こえないふりをして部屋へと上がり、クローゼットを開けて、服選びに時間をかけて、メイクをして、髪をアップにして、出掛けた。

イトコのえりちゃん家の前で「ごめんね。」と頭を下げて、そのまま通り過ぎて駅へ向かった。