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テヒョンさんの淹れ方を見た結果…
私たちの違いは、強いて言うならお湯の温度と注ぐペースだった。
ごく僅かな違いだし、テヒョンさんが淹れてくれた紅茶も普通に美味しかった。
『…テヒョンさんの紅茶、私は好きですよ。』
TH「んー…」
ご本人はあんまり納得していない様子だったけど…
NM「2人とも〜そろそろ初めるよ〜」
ナムジュンさんの言葉でひとまず切り上げることに。
それぞれの飲み物をお盆に乗せてテーブルに向かおうとすると何故か先にテヒョンさんがお盆を持った。
TH「俺が運ぶ〜」
『…あ…りがとうございます。』
あまりに急で、止める暇もなくお礼を言うしかなかったけど聞こえたかな…
後でもう一度伝えようなんて考えながら、テヒョンさんに淹れてもらった紅茶を手に取って椅子に座った。
NM「じゃあ…久しぶりの仕事の依頼について共有するよ。」
ナムジュンさんの話によれば、ある大手会社の息子が主催のパーティーに忍び込んで、主役の息子を拉致して依頼主に引き渡すというものだった。
簡単にまとめてしまったけど、大きな問題が一つ。
…以前別の組織に依頼して失敗しているらしい。
TH「息子はそれからかなり強い警戒心で対策してるみたい。今回のパーティーも有名どころのSPに依頼して会場中に潜ませるって情報もあったかな。」
JM「じゃあ常にSPの視線は向いてるだろうね〜」
ジミンさんの言うとおり、多分一瞬の隙間もないような警備が敷かれているんだろうな。
NM「多分SPの目を完全に掻い潜るのは難しいだろうね。とりあえずの作戦はパーティー会場に潜る組と指示係、外での待機組に別れようと思う。」
ナムジュンさんの言うグループ分けはこんな感じ。
パーティー参加→ジンさん、テヒョンさん、ジョングクさん、私
指示係→ナムジュンさん、ユンギさん
待機組→ホソクさん、ジミンさん
…ちなみに、ジンさんとテヒョンさんは単独参入。
ジョングクさんと私はカップル設定。
ジョングクさんとはあれからも距離感は変わらないけど…
チラリと見えた顔はとっても嫌そうだった。
決行日は3週間後。
それまでにもっと詳しい情報を探りにテヒョンさんが動くらしい。
難しそうな依頼だけど、多分この人たちなら何の問題もないだろうな。
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作者名:モチ | 作成日時:2023年11月3日 8時