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目を覚ますとお世話になってる部屋だった。

もう胸の痛みや苦しさは無くて、腕に刺さっている点滴を見る限りまた助けてもらったんだろうな…

腕を見つめていたら扉が開いた気配がして、見るとユンギさんが立っていた。


YG「…目、覚めてよかったな。」


スタスタとこちらに向かってきて手際よく点滴を外される。


YG「さ、一緒に暮らすことになったしお前に一つ話がある。」


ユンギさんとこんなに会話をするのは初めてかもしれない…


YG「…お前の中のウイルスを消滅させたつもりだった。けど、それは間違いらしい。」


その言葉でさっきの出来事が思い浮かんだ。


YG「今の俺の薬じゃウイルスを眠らせる事しか出来ない。普段の生活くらいなら活動しないが…」

『…ある程度動くと目覚めるんですね。』

YG「そ。」


それは困る。
私の予想が当たっていれば今までの1/10も動けないじゃん…


YG「…悪ぃ」

『え?…なんでユンギさんが謝るんですか。』


ユンギさんが謝ることなんか1つもない。
むしろ迷惑掛けている私が謝らないといけないくらいだ。


YG「とりあえず…発作を抑える薬は作れたから渡しとく。発作が起きそうな時とか、起きてすぐに使えば効果が出る。上手く使え。」


渡された薬を見つめる。


YG「…俺はもう何とも思ってないから。」

『え…』


ユンギさんはベッド近くにあった椅子に静かに座った。

パチっと合った瞳はとても優しかった。


YG「お前も過去に縛られてばっかりじゃなくて、今と未来を大切にしろ。…ヒョンを傷つけたことは変えれないけど、これからはお前次第だろ。」


何か応えないといけないのに何も言えなくて、ただ手の中の薬を見つめた。


何故か分からないけど…












胸がすごく暖かくて、自然と涙が溢れたんだ。

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作者名:モチ | 作成日時:2023年11月3日 8時

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