カランコエ【BTS】2 (ページ5)

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ジョングクさんには…
きっとあの方法は通用しないだろうな。

じゃあ強行突破するしかない。

膝を立てて勢いよく腰を上げると、驚いた顔でジョングクさんのバランスが崩れた。

その瞬間を逃さず手を抜いて、彼の片足を持ち上げてひっくり返す。

JK「…へぇ。女にここまでやられたのは初めてなんだけど笑」

ジョングクさんの瞳から光が消えた気がした。

このままじゃ力で負けるし、一旦離れないと…
そう思って私は彼の身体から飛び退いた。

JK「離れて良いの？笑」

銃を向けられた瞬間に撃ち込まれる銃弾。
咄嗟に近くのテーブルを倒して裏に隠れる。

『っ！？』

同時に突然苦しくなる胸。
ギュッと心臓を掴まれるような感覚に冷や汗が溢れ出た。

背後に感じるジョングクさんの気配。

だけど苦しすぎて反応が遅れてしまい、一瞬で胸ぐらを掴まれて立たされる。

JK「お前がこの家にいるのを許したのはヒョンたちを守る為。もし、お前のせいでヒョン達に何かあったときは………俺がお前を殺す。」

胸ぐらを掴まれたせいで、ただでさえ胸が苦しいのに更に息が吸えない状態で意識が遠のく感じがした。

逃れようにも力が入らない…

TH「グガ！！もう勝負は着いてるよ。その手を離してあげて…」

テヒョンさんの言葉はジョングクさんに届いていないのか力を緩める様子は無い。

ドクドクとうるさい心臓はどうなってるのか…

今までこんな事、一度も無かったのに…

JM「ジョングガ。手、離せ。」

どこから現れたかのか、ジミンさんが私を掴むその腕を止めるように掴んだ。

ジョングクさんは私を一度睨んで手を離す。

固い床に落ちるのを覚悟していたけど…
予想外に私はジミンさんに受け止められていた。

『ゲホっ…っ…』

TH「Aちゃん！！」

手を離された事で、一気に肺に入ってくる空気。
いくら吸っても胸の苦しさは無くならない。

TH「…ジミナ。Aちゃんの様子がっ！」

JM「多分ヒョン達も様子は見てる筈だけど…待ってるより連れて行く方が早いね。グガ、Aちゃんを運んであげて。」

JK「何で…」

JM「ほら、早く。」

大きなため息が聞こえると同時に身体が浮く感覚…

そして、そこで私の意識は途切れてしまった。