勘違い。 ページ47
「ごめん...オレ勘違いしてみたいで」
「ううん..」
私は二宮くんにもらったオレンジジュースを口につけた。
「でもさ...こないだオレん家来たとき『相葉くんが来てくれてよかった。』って言ったよな？」
「...え..？」
私は何の話かも検討がつかなかった。
「オレが寝てるときだよ。」
「あ！あのとき？あのときは確か...二宮くんが寝ちゃって、黙って帰るのも悪いなぁって困ってたときにちょうど相葉くんが来てくれたから。ちょうどよかったー。とは思ったけど...」
「なんだ...そうゆう意味？」
「え...でも..二宮くん寝てたよね？何でそのこと...」
「え？！あ...そんな話は今いーんだよ。そんで、やたら最近一緒にいたのは何だよ？」
二宮くんは私から目を逸らして炭酸のジュースを一口飲んだ。
「相葉くんには...色々相談乗ってもらってたの。相葉くんにも好きな人いるって...聞いたでしょ？それでお互い告白しようって...」
「....なんだよそれ...オレはてっきり...」
二宮くんは自分の髪の毛をワシャワシャとした。
「紛らわしいことすんなよ...」
二宮くんの横顔をよく見ると耳か真っ赤になっていた。
「まぁいいや...とりあえず雨止むまでゲームしとく？」
「え？」
「だからゲーム。暇だろ？」
気まずい雰囲気なはずなのに、二宮くんの言葉で少し空気が変わった。
だけど、私はいつ振られるんだろうとドキドキしていて。
「暇だけど...」
「よし、じゃあやろうぜ。こないだのさ...」
二宮くんはいつものように、何事もなかったかのようにゲームの話をし出した。
私もついその話に耳を傾けていると、いつのまにか普通に話しをしていた。
それから。
あの告白から何ごともなく日々が過ぎていった。
いつも通りあの橋で会って一緒に歩いて。
いつも通り「ノート見せて。」って頼まれて渡す。
私の返事を無視して「今日オレん家な？」と言われて一緒にゲームをする。
二宮くんの新しい発見もあった。
前からやってたみたいだけど、最近ギターを本格的にやり始めて、仕事でってゆうのもあるみたいだけど、手先が器用な二宮くんはあっとゆうまにマスターしていた。
練習している横で楽譜を持たされていた私は、二宮くんの歌声の綺麗さに感動していたら、さらにその隣で聞いていた相葉くんは号泣していた。
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作者名：akiru | 作成日時：2017年6月8日 1時
