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「でさぁ、誰この女とか言うてくんのよ。俺もその子もポカンなるで」
「モテるって大変だね〜」
「いや、モテるっていうか、勘違いされやすいんかも。職業柄お客さんには優しくするのは当たり前なんやけど、それをね」
「確かに。てかその子は？浮気疑われなかったの？」
「あーないない、そもそも付き合ってないもん。ご飯食べたり、デートしたり、そんだけ」
「それもどうなの」
私の引きつった表情を見て吹き出した失礼な人。
「まあ、レンくんらしいけど」
彼はカイトくんのお友達。
そんな人と月一程度に飲みに行く関係になっているのはとても不思議だ。
カイトくんと別れた直後は私も人並みに失恋を引きずったりもして、それを見兼ねてなのか絶妙なタイミングでレンくんに「飲みに行こうや」と誘われたのだった。
相談事は一切なし、ただ世間話や仕事の愚痴、彼の恋愛事情等を聞いて、明日には忘れてしまうくらいの軽い会話がちょうど良かった。
今では毎月恒例みたいに予定を合わせて、大して変わり映えのない近況報告をしている。
先程の彼のエピソードを思い出し、改めて彼の顔を見る。
全方向どこから見ても美しく整った顔、そして屈託のない笑顔。
そんな人に優しくされたら、勘違いする子も出てくるというものだ。
「なん？熱い視線、照れるやん」
「ごめん。レンくんてかっこいいんだなーって思ってさ」
「え、なに今更」
「確かに今更だよね」
当たり前ですが何か？と言わんばかりの堂々たるその姿は、すごいを通り越して憧れる。
それでも嫌味に聞こえないのだから、確固たる証拠のその顔面は本当に素晴らしい。
「でもさ〜、Aちゃん変わったな」
ひとり感心していた私に掛けられた台詞は、一瞬では意味を理解できないものだった。
良い意味なのか、悪い意味なのか。
だけどお酒の影響もあるだろうが、ニコニコと口角の上がったままの彼の表情は、きっとポジティブな意味を示しているだろう。
だから恐れることなく「どういう所が？」と聞き返せば、
「思ってること言うようになった」
と、彼が答えた。
「前は言葉を選んでたやん？気、使ってんなって思ってたし。あとは直球で褒め言葉言う感じじゃなかったやん」
「そうだねぇ」
「それに照れ屋やしね」
「やめて恥ずかしい」
「ほら、そういうとこ」
人差し指を向けられ、フハハハと笑う彼は意地悪を楽しんでいる子どものよう。
こんな所に多くの女の子たちは惹かれていくのだろうと、しみじみ思った。
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ルリ(プロフ) - あさみさん» あたたかいコメントをありがとうございます！励みになります。また楽しんでいただけるよう頑張ります^^ (2022年10月29日 19時) (
レス) id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
あさみ(プロフ) - こんばんは。毎回ドキドキしながら読んでます！更新頑張ってください！これからも頑張ってください。応援してます！ (2022年10月27日 19時) (レス) @page8 id: cc9b11209e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ | 作成日時：2022年10月17日 22時
