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当初の予定では食事だけということだったのだが、彼の仕事が早く終わりそうだと前日に連絡が入った。
デートが出来そうだと言う彼に連れられ、人々で賑わう商業施設へと足を運ぶことにした。
目的地へと移動の途中、どうして仕事が早く終わったのか疑問を投げかけてみると、
「最後のお客様がトリートメントだけだったんだよ」
なんて答えに、「それだけで美容院に行くの、凄いなあ」と心の声が口から漏れていたようで。
「そういう人、結構おるよ」なんて言われてしまい、自分の女子力の低さに恥ずかしくなる。
レンくんはお洒落だからなぁ。
そういう子の方が好きなのかな。
そんなことを考えていた時、ふと頭に浮かんだ嫌な予感。
“もしかしたら、その人もレンくんに気があるかもしれない”
だからトリートメントだけでも、彼に会いに来るのでは？と、胸の奥がモヤモヤして見えない相手に嫉妬した。
「どうかした？」
こんな気持ちになるくらいなら少しでも努力してみようと、彼の瞳を見上げながら心を入れ替えていると、
「だからどしたんって」
意外と笑い上戸なのかもしれない。
そう思えるほど上機嫌に笑う、彼の姿があった。
「私も今度行ってみようかな」
「ん？どこに？」
「レンくんのお店」
「ええ！マジで？来て来て〜」
「女子力上がる？」
「上がるも何も、Aちゃん元からかわええからなぁ。でももっと可愛くしてみせるよ、任せて」
こんな会話に、驚きの表情からまた笑顔に戻っていく彼がたまらなく愛しくなって、この人に好かれるために頑張ろうと柄にもなく思う。
「レンくんて、どんな子がタイプなの？」
勇気をだして、ほんのちょっと踏み込んでみる。
鼓動が駆け出していくのが彼に伝わらないように、サラっと聞いている風を装って。
「タイプ〜？そやなあ、」
ドドドと脈打つ心臓に、呼吸までもが苦しさを覚えた。
こちらに向けられた視線とバチっと重なり、目を逸らしたくなるのを堪えて笑顔を返せば、
「Aちゃんみたいな子かな」
意味ありげに眉を上げる彼がそんなことを言い出すから、一気に上昇していったテンションが振り切れそうになる。
はしゃいでしまいたい気持ちとは裏腹に、
「またまた〜。口が上手なんだから」
と、空いている方の手で彼の腕をペシっと叩く私は、やっぱり素直じゃないと思う。
私もだよって言ってみたい気もするけれど、まだ始まったばかりのこの微妙な関係では、声として発することができなかった。
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ルリ(プロフ) - 林檎さん» 林檎さま、返信が遅くなってしまい申し訳ございませんでした。私自身キュンが大好きなのでそう言っていただけるのが最上の褒め言葉です、ありがとうございます。更新が滞ってしまい申し訳ない限りですが、今後ともお付き合いいただけると嬉しいです^^ (6月1日 13時) (
レス) id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
林檎(プロフ) - キュン死しそうでした。素敵な作品をありがとうございます｡>_<｡お身体にお気をつけて (2023年4月14日 19時) (レス) @page26 id: 84e97ac5a3 (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - まいさん» コメントありがとうございます。たくさんキュンとしていただけたみたいで嬉しいです。そしてファンとまで言っていただき恐縮です。全員分を同時進行で書いているので更新が遅くなってしまっていますが、末永くお付き合いいただけると嬉しいです^^ (2022年12月30日 15時) (レス) id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
まい - はじめまして！すごくおもしろくていっきに読ませて頂きました！きゅんきゅんが止まりませんーきゅんで死にそうです 笑 更新大変かと思いますが頑張ってください☆すっかりルリさんのファンになりました！ (2022年12月30日 0時) (レス) @page21 id: e5435e7bdd (このIDを非表示/違反報告)
ルリ(プロフ) - わこさん» 返信が遅くなりごめんなさい。どうもありがとうございます。 (2022年12月16日 19時) (レス) @page21 id: 9b3e1dd9b8 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ルリ | 作成日時：2022年7月16日 17時
