恋、みつけ (ページ18)

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ＲＥＮ＊ルート２ページ18

　
　
　
カーラーをあちこち巻かれドライヤーで熱を当て、整髪料をつけながら頭の上部から編み込み始める。
テクニックを真似しようと眺めてみるけれど、手捌きが早すぎて全然目が追いつかない。

時折確認のために顔を寄せてくるのが慣れなくて、その度にドキドキと心臓は反応する。
そんな私の心はお構いないしに、彼はあっという間に完成させていった。
最後につけたスプレーのツーンとした匂いが残る中、サイドで大き目に編み込み、それらを右下でまとめた上品かつ華やかな髪型が鏡に映っていて。

「おまけにこれつけとくね」

そう言って漆黒のリボンを髪の毛に巻いてくれた。

「せっかくやからメイクもしてええ？」
「嬉しいですけど、そんなにしてもらったら申し訳ないです」
「Aちゃんが嫌やったらやめるけど。まあ、髪だけバッチリなのにスッピンっていう悪目立ちする格好で帰れるなら、」
「いや！やっぱりお願いします！」
「でしょうね」

彼に言われるがままに目を閉じて、されるがままにメイクを施される。
ドキドキとワクワクの二重の感情を胸に抱きながら、彼の合図を待つ。

夢の続きにぴったりの、特別な夜。
こんな経験、二度と出来ないであろう、それくらいに素敵な時間だ。

「出来たよ。目を開けて」

暗い視界が光に包まれ、そこに浮かび上がる、自分に似ている自分じゃない人。
どうやったらこんな風に出来るのだろう。
いつもの自分の数百倍にも盛れているその姿に、驚きのあまり息を飲んだ。