恋、みつけ (ページ13)

今日:6 hit、昨日:11 hit、合計:27,383 hit

共通ルート１３ページ13

　
　
　
別々に出会ったこの五人が、まさか知り合いだったなんて驚いて、どんな繋がりなのかを尋ねてみると、なにやら全員永瀬さんのお客さんらしい。
学生の頃ダンスをやっていたという共通点を知り、永瀬さんが皆んなに声を掛けて集まったのがキッカケだと言っていた。

螺旋階段の途中で立ち止まる私と、隣に佇むカイトくん。
そしてそれを囲むようにして集まるセレブなイケメンたち。
幸せな夢で片付けようとした私に訪れた、夢の続き。
ふわふわと現実味のないこの現状を受け入れようとするけれど、すぐそばに立つカイトくんの口から発せられたのは、またもや現実味のない台詞だった。

「だからね。俺の部屋行こ？」

思考が追いつかず、頭がフリーズをする。

部屋に、行く、とは？
一体どういった意味なのだろう。

「今日は泊まるつもりで部屋取ってあるんだ。シャワー浴びて、着替えた方がいいよ」

そうは言っても、見ず知らずの男性の部屋にのこのこついていくのはいかがなものかと思考を巡らせていると、

「ね？そうしよう？」

返事を待てないカイトくんが私の両肩に手を伸ばし、強引に首を振らせようと迫ってくる。

「ちょ、ちょっと待って」
「そんな格好じゃ風邪ひいちゃうし、行こう？」

首を傾げて見つめてくるウルウルの瞳に、断ることがいけないことのような錯覚に陥った。