後輩くんの恋愛論

恋愛論００ ページ24

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駅から徒歩10分かけて会社に行き、
ロビーで社員証を貰う。



エレベーターを使いたいが、
最近運動不足なので階段で二段跳ばし。



オフィスに入る前に軽く髪を整え、
よしと声を出して一呼吸置く。


オフィスに入れば、既に仕事を始めている人や
始業時間までまったりと過ごしている人など様々。


そんな人達に挨拶をして向かうデスクの隣には、
いつも通りうつ伏せて寝ている後輩くん。




「おはよう、藤井くん。」




そう言うと、ガバッと体を起こして私に向き直る。




藤井「おはようございます！A先輩！」




元気よく笑顔でそう言う藤井くんに頬を緩ませないようにしながらデスクに着く。




藤井「Aさん。」




「……今仕事場だから駄目でしょ。」




藤井「まだ出勤時間30分前やから大丈夫。」




さっきのようにデスクに突っ伏して、顔だけを私に向ける……流星くん。




藤井「次の土曜日空いてる？」



いきなりプライベートでの呼び方をしたくせに、気を使って小さい声で喋る所がまた可愛くて。




「うん。」



藤井「じゃあ、デートしよ。初デート。」



んふふと嬉しそうに笑うから、もう私も抑えきれずに頬が緩んでしまう。


そんな私を目ざとく見つけた流星くんからじーっと見つめられてひとこと。





藤井「かーわいい。」





……もう、心臓持ちません。




「……デート、するなら書類訂正はやくね。」




藤井「はい！」






ニコニコと右に笑窪を作る彼を見て、ふぅと息を吐く。






甘い甘い後輩くんとの１日が、今日も始まる。







End.

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