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着信音で目が覚めた






表示にはA




急いで出ると




「SUGAさんの携帯ですか?」


あいつかよ…



「そうです。」



「Aさんが酔いつぶれてしまっていて…」


Aが?



「僕がいけないんです。十分酔っていたのでお水渡したのですが、トイレ行ってる間に僕が飲んでた日本酒ハイボール飲んでて…完全にダウンしてしまって…」





まじかよ…



「で、なんで俺に電話かけた?」


「あの、ヌナがさっき話していたので…ユンギヤに電話かけてってそれで…」


あー、喋っちゃったか…w


「わかった、ありがと。店まで迎えに行くわ。迷惑かけてすまん。」


「いえ、こちらこそ僕が誘ったせいです。」







春の初めとはいえ、夜はまだ冷える



タオルケット持ってくか…




運転しながら賑やかなソウルの街を抜ける



ラジオでも聞くか


〈さぁ、今晩はJPOP特集。今国内では空前のJPOPブームですよねぇ。その中でも特に人気だったこの曲をお届けしましょう。あいみょんで愛を伝えたいだとか〉






今聴く気分じゃねぇ…






店に入ると、シウに肩を抱かれたAがいた。

真っ赤な顔

きれいな首筋

いつもより眠そうで水分量が多い目



それさえなければ後輩にダル絡みしてグダグダ喋ってるおっさんだ。



すっげえむかつく。



こういうの俺しか知らなかったのにな…




「おい、迎えに来た」


「あ、ヌナ来ましたよ…」


Aの目線が俺に定まって微笑んだ



「あはっ、ユンギちんだぁ。ハーゲンダッツまた買わないとなぁ…あはは…」



「まじかよ…」


「ほら立って」


「シウも乗ってくか?」

「えっ、いいんですか…?」

「いいよ、ここまで見てくれたんだし。ごめんな」

















「あの、SUGAさんってヌナのこと好きなんですか?」


「…それは答えられないな」


「ですよね…」


「でも、独り言だと思って聞いてくれますか?」

「おん」

「僕が誘ったのは、好意を抱いてもらうためでした。タイプを聞いたり、ちょっと大人な感じを見せたりしました。でも、ヌナは言ったんです。」



"シウくんに好意向けられるの嬉しいよ。

でもね、私はずっと好きな人がいるの。

一生振り返ってもらえないし、一生この関係は変わらない。

だから私は一生恋愛しないって決めたの。だからごめんね"


「吹っ切れてるように見えたけど、すごく苦しそうでずっとその人の話を聞かされました。」

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作者名:雪見 | 作成日時:2024年1月19日 16時

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