【短編集】【実況者】あの子は生きている子なのだろうか？

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マンちゃんから聞いてたこともあり、人間慣れるものでそういったことを見ても次第に怖がらなくなり、遊びに行って変な方向向いてたら気が向いた時に向きを直すようになった。


そして悲劇が…。


ある日の夜中、マンちゃんは「痛い痛い痛い！」という声に目をさましたそう。
何事かと飛び起きたマンちゃん、しかし声は聞こえない。気のせいかと思いまた寝直そうとするとまた聞こえる声。そしてどっち側から聞こえるかがわかったマンちゃんはそちらに向かう。


そして問題の部屋に入るとガタガタッっと音。助けを求めているものはそこにいる。


電気をつけ、周りを見渡しそこで見たものは伸びた髪の毛がガラスケースに挟まり引っ張られているAの姿であった。


しかも先に助けを発信した時動いたせいか、ほんのり普段より前のめりになっておりより強く引っ張られている状態。


マンちゃんはポカーンとしていたが人形の助けてオーラにハッと目を覚ましケースから救出。
Aを抱き上げた時涙目になっているのを見たそう…。


次の日、その部屋にあったものは・・・僕の土下座姿であった。


そもそもの原因は僕が向きを直した時、何も気にせず閉めたため髪が挟まったためだった。


マンちゃんは「うちの子に謝りなさい！」とご立腹。自分、とりあえず平謝り。


そして見下ろすAの視線は冷たいものだった…。
人形にもそんな視線を向けられるなんて…。
ほんとさーせん…。


それ以来、Aはあまり動かない。もう痛い思いをするのが嫌なのだろう。
そして僕はそのAの前を通るたび冷たい視線を感じるようになる。


動かないはずのAの目がジト目になってる…ように見える。
ホント女の子の髪を粗末に扱ってすみませんでした。



フランス人形＿鬱先生,オスマン

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