優しい嘘 ページ11
『あれ、変だな。なんでこんなゴリゴリの山道歩いてるんだっけ』
「流石に遅刻かなー」
鬱蒼と広がる森林。本校舎から外れた山道を軽々と進む業君。
『さ、最近は都会も山に学校建てるんだね。あはは、知らなかったなあ』
「E組は隔離校舎。集会以外本校舎に行けないから」
『まってなにそれいつの時代のシステムだよ』
隔離校舎って……。
え？ホームページとかホワイトで楽しい授業風景一色だったじゃん。そんな残酷な学校だった訳？
「あれが校舎。じゃ、バイバイ」
『うん？』
木造の校舎を指差すなり直ぐに山道へと引き返す業君を全身で止めにかかる
ここまで苦労して登校してなにを帰ろうとしやがるこの男
「来るつもりなかったから。停学中だし」
冷えきった声は、軽蔑と嫌悪が含まれているように感じる
『ごめん、停学中なのにここまで連れてきちゃって……だけど業君、説明すれば分かってくれる』
「ロードバイク戻しておくから安心してねー」
振り返ることなく森林に消えていく後ろ姿を、これ以上止めることはできない
本当に悪いことをしてしまった。停学……確かにしそうだけど！なんかちょっとヤンチャだとは聞いてましたけど！
『そして私も初日から遅刻というね』
一応小走りで校舎に入ると、出身中学とほぼ変わらないあたたかな木造の内装が広がる
朝日の漏れる廊下に響いてるのは、E組の生徒の声だろう
『おはようございまーす……』
Eのプレートを探して、ドアに手を掛ける
怒られても仕方がない、ここは潔く謝ろう
「起立！気を付け」
『おっと、前から入っちゃった。失礼しまs』
入ったと同時に向けられる沢山の銃口
「礼！」
『いやあああ！！！』
発砲音が響いて、思わず床に転がる
何、なんなの入る場所間違えたよねこれ自衛隊！？
「おはようございます。発砲したままで結構なので出欠をとります」
『待ってもうすぐ生死の確認しなきゃならない人いるから！出欠じゃない、先生！ちょっと！』
匍匐前進のまま教室の端を通って後ろに避難する
死ぬかと思ったわ
「……27番Aさん。転校初日から遅刻ですか」
『は、はーい』
深いお辞儀をしようと立ち上がって、やっと先生と目が合う。
なんだって血色の悪い……血色？本当にそれだけかな。義手も沢山……
え？待って誰なのこのオクトパス
＿
『伯父さんの前ではわざわざ制服まで着ちゃって補習あるって嘘ついてたよね赤羽さん？好きだけど！そういうの好きだけど！』
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shela(プロフ) - あきいろさん» コメント、ありがとうございます！応援していただいてとても嬉しいです……！本当に、感謝感激です、、！このまま市民マラソン出れるくらいモチベーションに満ち溢れています。ぜひ、渚くんとの絡みも気合いを入れて書かせていただきますので、よろしくお願いしますっ！ (2020年8月4日 23時) (
レス) id: 7563e3b788 (このIDを非表示/違反報告)
あきいろ(プロフ) - テンポよくて最高です応援してます。推しの渚くんとの絡み、わくてかさせて頂きますねえへへ！ (2020年8月4日 2時) (レス) id: 0956892be9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：shela | 作成日時：2020年7月6日 16時
