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銃口を向けたままの圭一郎は、その瞬間アリスの瞳から敵意が消えたように感じた。
アリスは瞳を優しげに細めて、少女の頭にそっと手を置く。
「……君はもう、強くていい子だ。」
圭一郎は耳を疑った。
仮にもギャングラーとつるんでいるアリスから、そんな言葉が出るとは予想もしていなかった。
その微笑みを見た大人達は、アリスが子どもを傷つけるとはもう疑っていなかった。
「行け」
アリスはくるりと少女を回し、圭一郎達に向けて背中を押した。
その少女が無邪気にも笑いながら母親の元へと戻る。
少女「ママーっ!」
それを心配そうに母親が強く抱き締めた。
母「あぁ、良かった……っ!」
アリスはそれを見てから、圭一郎に無機質な目を向ける。
その琥珀色の瞳に、敵意は見えず、代わりに諦めが滲んでいた。
「──私は貴様らを追ったが、間に合わなかった。……そういうことだ。」
そう言い残してふらりと姿を消したアリスに、 圭一郎は驚愕と困惑の表情を浮かべる。
そしていつの間にか、自分が銃を下ろしていることに気付いた圭一郎。
(…馬鹿な…!?)
パトレンジャーとしてあるまじき自分の行動に戸惑いを隠せない。
だが、それも一瞬。
我に返った圭一郎は、階段を駆け上がり、隠し扉を勢いよく開け放つ。
圭一郎「……さあっ、皆さんこちらへ!」
避難する人々を目で追いながら、扉を押さえる圭一郎は頭の中でぐるぐると思考していた。
(アリスが俺達を見逃した……だと?
何故だ、何故そんなことをするんだ?
──ヤツは、一体なんの目的で戦っているんだ?)
圭一郎は巨大化したポーダマンを見上げながら、疑問を胸に刻み込んだ。
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リーやん(プロフ) - くっきーー(゚レ゜)さん» こんにちはm(__)mお疲れ様ですm(__)m更新…凄すぎます(*≧∀≦*)楽しみだったので嬉しかったです(///∇///)ありがとうございましたm(__)m来年も…宜しくお願いしますm(__)m応援してますm(__)m (2018年12月31日 13時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - リーやんさん» こんにちは!ありがとうございます♪よいお年をお迎えください! (2018年12月31日 13時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
リーやん(プロフ) - くっきーー(゚レ゜)さん» こんにちはm(__)mお疲れ様ですm(__)m楽しみにしていました(*≧∀≦*)ありがちゅ〜ございますm(__)m無理だけはしないでくださいm(__)m (2018年12月30日 11時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
リーやん(プロフ) - くっきーー(゚レ゜)さん» こちらこそ宜しくお願いしますm(__)m (2018年12月29日 16時) (レス) id: 79a0b77c82 (このIDを非表示/違反報告)
くっきーー(゚レ゜)(プロフ) - リーやんさん» リーやんさん、ですね!これからもよろしくお願いします♪ (2018年12月29日 13時) (レス) id: 518184db7c (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:くっきーー(゚レ゜) | 作成日時:2018年11月27日 12時