愛[美少女戦士セーラームーン]IV

page.146 ページ14

・Hotaru Tomoe・




着いたところは、楽しい音楽がかかっていて

色んな遊具がある場所。


遊園地。



「お姉ちゃん！楽しみだねぇ」



嬉しそうに目を輝かせるAが可愛い。



「そうだね、あ、ちびうさちゃん！」



さっきについていたらしいうさぎさん達がこっちに向かってくる。


２人とも！と早く走って駆け寄ってくるちびうさちゃんと手を合わせる。



「昨日ぶり！あれ！Aちゃん、成長止まってる！」


「うん、そうなの、ほたるお姉ちゃんと同じくらいなの」


「２人ともすーぐ追い越しちゃうんだもん私のことー」



ちびうさちゃんの言葉にえへへ、と笑う私達。



「こんにちはほたるちゃん、Aちゃん」



背をかがめて、私とAに話しかけるうさぎさんにも挨拶をする。


服装を褒めてもらって、何で遊ぶかと盛り上がる。


楽しいな、今日くらい、敵と戦わない日にしたい。



「ぱぱ、まま、あれ可愛いよ！」



そう言って走り出すAを確保するはるかパパ。


急に走り出すから困っちゃう。

きゃっきゃとはしゃいでるA。


体調も悪くなさそう。


楽しそうで、私も嬉しくなるな。


遊具で遊んで、お土産を買って、まだまだ楽しもうと言っているところでAが止まった。



「A？」


「何か来る、ぱぱ、まま、何か来ちゃう！」



Aがそう言った途端、ざわっと空気が揺れた。


嫌な予感が背筋を凍らせる。

心臓が速く動く。



「風が、騒ぎ出した」


「いつもと違う。空気の重さが、変だよ…」



嫌な予感をいち早く感じ取ったAは、私の手をぎゅっと握って目を瞑った。



「A？」


「少しだけ」



そう言って、この場の空気のよどみに入って行ったみたい。





・

page.147→←ランより

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す