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「どこに行くの？楽しい所？」
「そうだね、今のAは初めてかもしれないな」
「どこ行くの！教えてよー」
「着いてからのお楽しみね、きっと好きになるわ」
みちるの言葉に、さらに期待で胸を膨らませるA。
楽しみだね、とほたると嬉しそうに話す２人に、こちらも自然と笑みがこぼれる。
「可愛いな、僕たちの子は」
「そうね、ね、せつなもそう思うわよね」
「はい、とても、可愛らしい子たちです」
「ちびうさちゃんの方が可愛いんだよー」
「そうね、みんな可愛いわ」
ほたるも、Aも、あんなに苦しい思いをしたことがあって
それをまじかに見てきた僕たちは、今、こうやって楽しそうに、子供らしく振舞う２人が愛しくてたまらない。
生まれてこなければよかったと、２人ともそう思っていたのはよくわかっていた。
転生するという大きなものを挟まなければならなかったけど
それでも、２人がこうやって幸せそうなのが、とても、嬉しい。
「ぱぱの運転は、風になったみたいで気持ちいね」
「それはよかったな、嬉しいよ」
「ふふ、みちるままの泳ぎは、まるで人魚みたいに綺麗」
「あら、恥ずかしいわ」
唐突に僕たちを褒めだしたAの口は閉じることを知らない。
「みちるままの演奏は、聞いてる人がみんな他のことをできなくなるくらい素敵だよ。
パパは実はピアノも引けて、足も速くて、何でもできちゃうの。
せつなままは色んなことを知っててね、私はせつなままのお話が大好き。
ほたるお姉ちゃんは可愛くて優しくて、私の一番のお姉ちゃんだよ」
詰まることも、考えることもなく
当たり前のように言葉を紡いでいくA。
「どうしたの、そんなに褒めて。なにかあったのかしら？」
「あのね、私がよくわかってるみんなもいるよ」
「それは、どういう意味でしょうか」
「みんな、昔の私のことをたくさん考えてて、一緒に見てる時あるよね。
でもね、私は私でここにいるよ、って思ったの。
私がよく知ってるみんながここにいて、私はここにいる」
何を言いたいのかというとね、となんとか言葉をまとめようとするAのいいたいことは、なんとなくわかった。
「心配かけてたのかもしれないな」
僕たちは結局、いつまでも影を追いかけていたのかもしれない。
Aは、ここにいるのに。
きっと、それに気づいてたんだろうな。
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ラン(プロフ) - Yunaさん» コメントありがとうございます！のんびりとした更新ですが、何度も読み返し感想を伝えてくれて本当にありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年9月5日 20時) (
レス) id: 72cfa00c25 (このIDを非表示/違反報告)
Yuna - やっぱり、この小説は面白いです！もう、何度も読み返しているのですが、凄く面白くて心に残るお話です！孤独だったオールが、転生し皆に愛されて育っていく姿が感動します！！次の更新が楽しみです！！更新頑張って下さい！！応援しています！！q(*･ω･*)pﾌｧｲﾄ! (2021年8月25日 21時) (レス) id: 232f9db865 (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - パラさん» コメントありがとうございます！長らく更新しておらず申し訳ありません！これからもよろしくお願いします！ (2021年7月6日 18時) (レス) id: 72cfa00c25 (このIDを非表示/違反報告)
パラ - 最近セーラームーンハマってて小説に悩んでたんですけどランさんの小説めっちゃ好きです！更新頑張ってください！応援してます！ (2021年6月23日 15時) (レス) id: 76759c51ff (このIDを非表示/違反報告)
ラン(プロフ) - まりさん» コメントありがとうございます。応援ありがとうございます！これからもよろしくお願いします！ (2021年4月4日 3時) (レス) id: 72cfa00c25 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ラン | 作成日時：2020年7月13日 21時
