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73−CM ページ23

ヌナが帰ろうとする。

持ってきた差し入れと一緒に。


CM「待って。それ差し入れでしょ?」

ヌナが手に持っていた差し入れであろうものを指差した。

ヌナがおにぎりを作った!?

嘘だろ?
コンロに火もつけられないのに。


テーブルに向かい合って座った。

ニコニコしながらヌナが蓋を開けてくれる。

大きさはばらばら。
所々中身がはみ出ている。

「食べて?」ヌナが言う。

正直食欲はない。

ひとつ食べてみた。

うん。
普通の味。

米が炊ければ大体同じような出来にはなる。

だけど俺にはどんなものよりも嬉しかった。

料理は出来る人がすればいいって考えのヌナがわざわざ自分で作ってくれたんだ。

悪戦苦闘したのが簡単に想像できる。

CM「ヌナは食べないの?」

「わたしはいらない。何だかおいしそうじゃないし・・・。」

CM「はぁ?おいしそうじゃないと思いながら俺に食べさせてる訳?笑」

ヌナ曰く、おいしそうじゃないおにぎりを俺は次々に胃袋へ入れた。

食欲がなかったのが嘘みたいに全部平らげたらさすがに苦しい。

CM「あ、ヒョンの分残すの忘れた・・・。」

「ユノは先に食べたから大丈夫だよ。」

にっこり笑いながら俺を見ていたヌナと目があった。

「ユノが直接チャンミンにも渡してって言うから。」

ヒョン。
またお節介癖が出たんですね。

でもおかげで元気になってきました。

「チャンミンがおいしそうに食べてるところ見れて良かった。」

CM「ん?おいしそうに食べてるように見えた?」

「違うの?」

CM「今日のおにぎりは55点です。」

「え〜!!そんなに低いの!!?」

プリプリ怒るヌナ。
さっき自分でおいしそうじゃないって言ったじゃないか。

「もう絶対に作らない。」

また是非作って下さい。

どんなに見た目が不細工でも俺にとってはヌナの作ったものは全部100点です。

美味しくなくても絶対に完食するよ?

そう声に出して素直に言えたらいいのに。

74−YH→←72



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作者名:るんるん | 作成日時:2018年9月25日 7時

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