いつの日にか-second (ページ16)

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６６－ＣＭページ16

ＫＨ「前にも聞いたけど、お前、ヌナの事どれくらい本気？」

どういう意図で言っているんだろう。

俺がヌナの事を好きだって知っている上での質問だ。

あいつが俺の事をよく分かっているなら俺もこいつをよく理解している。

冷たいビールを飲んで一息ついて答えた。

ＣＭ「それ、言わないとだめなやつ？」

フっと口角をあげて笑ったけど、目は俺の気持ちを探っているようだった。

ＫＨ「俺さ、何回Aヌナに好きだって言ったと思う？」

こんなに切なそうな顔をするキュヒョンを今まで見た事があっただろうか。

それに、１度断られたのに何度もぶつかるようなタイプでもない。

ＣＭ「俺なんて怖くて気持ちも伝えられないよ。お前変わったな。」

ＫＨ「イェソンヒョンに聞かれたんだ。お前はどうしたいんだって。」

俺にもあてはまる問いだ。

俺は一体どうしたいんだろうか。

ＣＭ「お前の答えは？」

ＫＨ「ヌナに言われたんだ。歌う事を辞めれないでしょ？って。俺は歌を辞められない。だけどヌナが好きなんだ。どうしようもないんだよ。」

最後にもう一度振られてからヌナの幸せを見届けたい。

そう言って目の前に差し出された白い紙。

そこには日本語で
“Aヌナ。愛しています。本当に俺にはかすかな可能性もないの？”

キュヒョンの伝えたいニュアンスと文章が合っているかみてほしい。

キュヒョンの頼みだった。

胸が苦しくなる。

俺もこの言葉をいう時がくるのかもしれない。

ＣＭ「そうだな。自分で調べたのか？これで伝わるよ。」

ＫＨ「なぐさめてくれる約束忘れてないよな。お前の時もちゃんとなぐさめてやるから安心して振られろ。さっさと気持ち伝えろよ？」

すっかり飲んだくれたキュヒョンをタクシーに押し込んで宿舎の住所を運転手に伝えた。

俺も帰ろうかと思ったけど、少し頭をスッキリさせてから帰りたかった。

きっとヒョンが待っているはずだから。

宿舎近くの公園のベンチに腰かけてただ空を見上げていた。

この時、キュヒョンが宿舎に戻っていないなんて全く考えもしていなかった。