Ｏｕｒｄｉｓｔａｎｃｅ (ページ38)

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来日③ ページ38

しまった。

せめてシャイニーじゃないＣＤに変えておけば良かった。

あからさまにショックそうにしたキュヒョン。

ＫＨ「もしかしてＤ＆Ｅのも持ってる？」

「オッパがくれたから。」

ＫＨ「韓国帰ったらＣＤ送るから俺のも聴いて。」

「うん、ありがとう。聴くね。キュヒョンの声が一番好きだから。」

本当にキュヒョンの声が好き。

優しくて包み込まれるようで心を穏やかにしてくれる。

チラっと助手席を見ると、満足そうな顔をしてシャイニーの曲を口ずさんでいた。

到着したのは雑貨屋さんやお洒落なセレクトショップが立ち並ぶ街。

忙しいのに検索して調べてくれただけで胸がいっぱい。

車を降りると当たり前の様に手をつないできた。

「待って。もし何かあった時に手をつないでたら言い訳できないでしょ？」

本当は手をつないで歩きたかったけどわたしから離した。

「もし騒ぎになったらわたしの事は知らないフリしてね。」

ＫＨ「大丈夫なのに・・・。」

不服そうに口を尖らせたけどここは折れる訳にいかない。

適度な距離を保ちながら歩きだした。

最初に立ち寄ったのはキャンドルのお店。

少し甘めの香りのするものを買おうと手に取った。

ＫＨ「それ買うの？」

「うん。どう？この香り。」

キュヒョンの鼻にキャンドルを近づけた。

ＫＨ「だめ。」

「え？何で？」

思ってもいない反応だった。

キュヒョンが帰ったら使おう。そう思ってこっそりレジを済ませた。

わたしにはだめって言ったのにヌナへのお土産で何個かセットになったものを買っている。

「ねぇ。何でだめなの？」
やっぱり気になって聞いた。

ＫＨ「何でって・・・。Aの匂いが消えるだろ？」

耳を赤くして答えたキュヒョンがとてつもなく愛おしかった。