キスーKH ページ32
今日最後のシーンは夜の公園での撮影だった。
やっぱり謝ろう。
あの言い方はきつすぎた。
KH「ミナ。さっきはキツイ言い方をしてごめん。だけど俺は誤解されたら困るんだ。」
スタッフが撤収作業をしている間に少し離れたベンチに二人で座った。
「わたしの方こそごめんなさい。本当は分かってたの。きっと彼女がいるんだなって。」
「キュヒョンとドラマの中だけででも恋愛出来て舞い上がりすぎちゃった。だけどこれだけは伝えておきたいの。わたしはキュヒョンの事が好き。」
拒む隙なんてなかった。
俺の唇にミナの唇が触れた。
更に追い打ちをかけるように最悪な状況に陥っていた。
ロケを見に来ていたペンや野次馬に見つかってしまったんだ。
「キュヒョ――――ン!!」
悲鳴のような声が静かな公園に響き渡った。
何かが起きた事だけ察知したマネージャーが駆け寄ってくる。
逃げるように公園を離れて宿舎に向かった。
「撮られたか?」
KH「分からない・・・。」
沈黙が続く車内。
俺の頭の中はAの事だけだった。
宿舎に着く頃、スマホが鳴った。
YS「おい!!あの噂ほんとうだったの?」
ヒョンに言われてSNSを急いで確認した。
俺とミナのキス現場が溢れかえっていた。
EH「・・・。」
宿舎に帰ると刺さるような冷たい視線で迎えられた。
SM「キュヒョナ?Aちゃんには自分から伝えた方がいいよ。早く連絡して。」
何て言おうか考えながら通話ボタンを押した。
KH「もしもしA?」
聞こえてきたのはツーツーとなる通話中の機械音だけだった。
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作者名:るんるん | 作成日時:2017年2月10日 18時