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新たな一歩ーKH ページ17

本当は嫌だった。

チャンミンが俺がいない時にAの部屋に泊まるなんて。

だけど、風邪のAを一人にするのも心配だった。

電話越しに聞こえたAの声は病人の声で今すぐにでもかけつけたい衝動にかられた。



CM「A元気になったみたいで会社行ったよ。」

KH「ありがとう。チャンミンいつまでそっちにいる予定?」

CM「1か月位かな。何で?」

KH「・・・いや。今日からは宿舎に帰るんだろ?」

CM「そのつもりだけど?何?今日もAの部屋に泊まると思って心配したわけ?」

KH「そういう意味じゃないよ。」

俺の本音は、泊まるのも部屋に遊びに行くのも嫌だって言ってしまえばよかった。
どうしてこの時、曖昧にごまかしてしまったんだろう。



迎えに来たマネージャーにスケジュールの確認をした。

怪訝な顔でこの1か月の予定を読み上げた。

ムリを言って日本に行った前科があるから当たり前か・・・

探るような目つきで俺を見ている。

「なぁキュヒョナ。恋愛すること自体は反対しない。だけど優先すべきは仕事って事忘れるなよ?今が大事な時だって分かってるだろ?」

言われなくても分かっている。

どんどん若い後輩がデビューして俺たちの築いてきた地位も変わりつつある。

今までのグループ活動だけでは成り立たない。

個人個人が活動の幅を広げて生き残る道を作っていかないと。



その第一歩。
初めてのドラマ主演の話が進んでいる。

今日監督と直接会って最終決定がされる。



待ち合わせの会議室。

厳しいと有名の監督が俺の目の前の席に腰かけた。

「なんでこんな事に時間を使うんだ!今日の面談は全く意味がないよ。」

なぜ監督が怒っているのか・・・

俺じゃダメって事か?

周りのスタッフもざわざわし始めた。

言えない気持ち→←声



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作者名:るんるん | 作成日時:2017年2月10日 18時

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