救済7．上手くいく方がおかしい ページ9
危なかった
握手した方の右腕を押さえる
覚悟はしていたと言え、多少の痺れは重々承知だったがやはり慣れない
松風が気づかなかったのが幸いと言える。悪いけど鈍感で良かった
「大丈夫？」
後ろから様子を見ていたシュウにはバレていたのか、小声で囁かれた
「平気だよ。前に言ったように2度目以降は何とも無いから」
「うん。でも無理はしないで」
「分かってる」
シュウの心配も分かるが、これはあまり深刻では無い
FSCの特性の内の1つである痺れには条件が存在する
まだあやふやだが今のとこ断言出来るのは、痺れは化身使いと接触した時のみ現れる
それも同じ人物には2度目以降、痺れは来ない
それはありがたかった
シュウもそれは分かっているはずなのだが、私のことを異常に心配してくる
態度がどうも腫れ物扱いな気がしてならない(本人は否定しているが説得力ゼロ)
「痺れだけじゃ無いんだから、少しでも気分が悪くなったら言ってね？」
シュウ、君はいつからそんなに心配性になったの？
「そんなことより、まずあれをどうしよう」
「…あんまり歓迎されてないね」
少し離れて何やら話し合っている雷門に嫌でも目が行く
細かく言うと、渋い顔をする雷門のメンバーに松風が何かを訴えてる。いや説得してる
「見る限り信頼はされて無いみたい」
「でも僕はそんなこと無かったし、きっと大丈夫だよ」
「そりゃ君はねぇ」
私なんて最初から最後まで良い印象を与えた覚えは無い
信頼度以前の問題に警戒されるのは当たり前
松風みたいにホイホイ信じる訳がない。それは松風が特殊なだけだ
「最初から問題アリか」
まあ、信頼なんてものは作るまで
すると、
「Aちゃん」
名前を呼ばれ、振り向くと松風がいた。後ろには見慣れない緑の髪の少年
…更に後ろの青いのはスルー
「ああ、話し合いは終わった？」
「ごめん、先輩達まだAちゃんに対して、その」
ハッキリ言えば良いものを何で言わないのか
「信用されて無いんでしょ。そんなこと承知の上」
「そっか…」
少しだけ残念そうな顔をして、それも一瞬のことですぐに話題を変えた
「そうだ、紹介するね。新しいチームメイト」
松風に促され、少年が一歩前に出る
「僕はフェイ・ルーン。君のこと、探していたんだ」
“探していた”
その言葉に、私とシュウは顔を見合わせた
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月奏(プロフ) - 英語が嫌い過ぎてやばい人さん» あの2人のコンビは私も好きです。面白さを分かってくれている方がいてくださって良かった…！ (2015年8月16日 17時) (
レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
英語が嫌い過ぎてやばい人 - こんにちは、始めまして！ちょっと前から読ませていただいてます！！主人公ちゃんと剣城との掛け合いが大好きです！更新頑張ってください！！ (2015年8月16日 17時) (レス) id: 2776cb0520 (このIDを非表示/違反報告)
月奏(プロフ) - 芽濃さん» 最近、この作品に対して自信を無くしかけていたのでこのようなコメントが頂けて嬉しいです。頑張りますね！ (2015年8月4日 21時) (レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
芽濃 - 最初から見てきました。文章力が凄いですね…Σ(゜Д゜) 面白すぎて止まりませんw頑張って下さい(*^^*) (2015年8月4日 21時) (レス) id: 75ac9f8af5 (このIDを非表示/違反報告)
月奏(プロフ) - 優美さん» ありがとうございます！文才がまだ発展途上国なのでそう言っていただけて本当に嬉しいです！ (2015年7月30日 23時) (レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月奏 | 作成日時：2015年7月4日 13時
