救済27．苦さの中に砂糖ひと粒 ページ29
現代に戻って来た私達は、松風の家に場所を移し解読することにしたのだが…
「うーん…」
「読めない」
まあ、当然の事ながら苦戦する訳で
未来から奪い…訂正、借りてきた(無断で)が覇者の聖典はマスターＤの暗号によって解析不可能
私が居てもしょうがないよなあ。解読する人数は多いし、私はまだ中身見てないけど読めないことは明白だ
そう思い、立ち上がった
「台所借りるね。お茶淹れてくる」
「気をつけてね」
……何に
教えられた通りの場所に行くと、先客がいた
「あら、Aちゃん。どうしたの？」
木枯らし荘の管理人である秋さんは居てもおかしくない。問題はその隣にいる人
「！貴方は…」
ゴッドエデンの時、チラッと見た雷門サッカー部の顧問
もちろん、彼女は私のことを知っている。私は何食わぬ顔で軽く会釈した
「お茶淹れようと思って…紅茶缶とかありますか？」
「ええ、でもティーパックしか無かったような…何が良いかしら」
「そうですね…」
戸棚を探し始めた秋さんを見ながら思い返す。気温は高いし、部屋も暑かった。こんな時はアイスティーが望ましい
となれば、濃い目に作るし何しろ大人数。ティーパックより、茶葉の方が調節しやすい
と、秋さんが何かを手にしながら振り返った
「貰い物のフルーツティーがあるけど…」
「あ、それが良いです。ポットとグラス借りますね」
戸棚から取り出したポットを温める。グラスは…温めた方が良いか
「グラスも温めるの？」
「その方が氷が程よく溶けるので」
自己流だが
温めたティーポットに茶葉を入れる。濃い目に作るから多めに
お湯を注いで蒸らす。その間にグラス8分目まで氷を入れる。後は時間まで待つだけだ
椅子に腰掛けると、思った通りチラチラと向けられる視線
不思議に思った秋さんが口を開く
「もしかして二人共…知り合い？」
ええ。後味が悪い方のね
「顔見知りってくらいです。ね、音無せんせ？」
「そ、そうなんですよ」
これ以上、余計なことを喋るなよ、という意味をたっぷり込めて笑顔で先回りする
この人を黙らせるのくらい簡単だ
「そうだったのね。ああ、だから天馬の手伝いをしてるの？」
「うーん。それは別ですね」
横で音無先生(勝手に呼ぶことにした)の目がみるみる見開かれる
私は蒸らした紅茶を淹れに、静かに立ちあがった
ラッキーアイテム
革ベルト
ラッキーカラー
あずきいろ
ラッキーワード
たった一度のイレギュラー
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月奏(プロフ) - 英語が嫌い過ぎてやばい人さん» あの2人のコンビは私も好きです。面白さを分かってくれている方がいてくださって良かった…！ (2015年8月16日 17時) (
レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
英語が嫌い過ぎてやばい人 - こんにちは、始めまして！ちょっと前から読ませていただいてます！！主人公ちゃんと剣城との掛け合いが大好きです！更新頑張ってください！！ (2015年8月16日 17時) (レス) id: 2776cb0520 (このIDを非表示/違反報告)
月奏(プロフ) - 芽濃さん» 最近、この作品に対して自信を無くしかけていたのでこのようなコメントが頂けて嬉しいです。頑張りますね！ (2015年8月4日 21時) (レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
芽濃 - 最初から見てきました。文章力が凄いですね…Σ(゜Д゜) 面白すぎて止まりませんw頑張って下さい(*^^*) (2015年8月4日 21時) (レス) id: 75ac9f8af5 (このIDを非表示/違反報告)
月奏(プロフ) - 優美さん» ありがとうございます！文才がまだ発展途上国なのでそう言っていただけて本当に嬉しいです！ (2015年7月30日 23時) (レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月奏 | 作成日時：2015年7月4日 13時
