救済18．別れまでのタイムリミット ページ20
皆がシュウにお礼を言う中、私は離れて様子見中
この雰囲気を壊したくないからね
見るからに松風がシュウを誘ってる。まあ、振られた
だろうね。松風はともかく私はシュウの正体を知ってるから振るのも分かる
と、松風が私に声をかける
「俺達はもう行くけど、Aちゃんは？」
「ああ、サッカー棟がどうのこうのって言ってたね。私は、」
「そのことなんだけど」
私はもう少しここにいる、と言おうとした所を遮られる
いつの間にか、シュウが私の横にいた
どうしたの、と言おうとして、思わず飲み込む
______あまりにもシュウの目が悲しげで
その様子に松風も困惑していた
「シュウ？」
「お願いがあるんだ。Aを天馬達と一緒に連れて行ってほしい」
「は、え？」
思考回路がストップした
「な、何を…何言って」
少なからず動揺する。上手く呂律が回らない
どうしてシュウがそんなことを言うのか皆目検討がつかない
私の気持ちなど露知らず、シュウは話を進める
「Aは狙われてる。このままここにいるより、天馬達といる方がずっと良い」
「でも、」
「人の子は人のいる所に帰るべきだよ」
煮え切らない私に対し、シュウはあやす様に言い聞かす
「そしたら、シュウは一人に…」
「_____A」
力を込めて私の名前を呼び、フッと微笑む
「一人は良くてもね、独りはダメだよ」
私の頭をゆっくり撫でながら話を続ける
「Aは人との交わりを避けて、一線を引いて遠くから見てた。君はそれで良かったかもしれないけど、やっぱりダメなんだよ」
「一緒にいるって私、言ったよね？」
「君はここに居るべき子じゃない。陽の光の下で僕じゃない誰かと一緒に歩くんだ」
「シュウ、変だよ。おかしいよ」
シュウは何も言わずにパッと私の頭から手を離す
「僕は大丈夫。独りじゃないから。______こんな僕と一緒に居てくれてありがとう」
何でそんなに悲しそうに笑うの
どうして辛そうなの
言わなきゃ。何か。言わないともう会えない気がする
「私がシュウと一緒に居たのは、私と似てたから」
同じ部分に足を浸していたから一緒に居たいと思ったんだ
「ありがとう。でも、君は天馬と行くんだ」
シュウは自分の考えを人に押しつけない。こんなに頑なまでいうのは、それだけ私に強く望んでいるということ
「うん…分かった。松風達と一緒に行く」
そう言うと、シュウは何も言わずに頷いた
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月奏(プロフ) - 英語が嫌い過ぎてやばい人さん» あの2人のコンビは私も好きです。面白さを分かってくれている方がいてくださって良かった…！ (2015年8月16日 17時) (
レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
英語が嫌い過ぎてやばい人 - こんにちは、始めまして！ちょっと前から読ませていただいてます！！主人公ちゃんと剣城との掛け合いが大好きです！更新頑張ってください！！ (2015年8月16日 17時) (レス) id: 2776cb0520 (このIDを非表示/違反報告)
月奏(プロフ) - 芽濃さん» 最近、この作品に対して自信を無くしかけていたのでこのようなコメントが頂けて嬉しいです。頑張りますね！ (2015年8月4日 21時) (レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
芽濃 - 最初から見てきました。文章力が凄いですね…Σ(゜Д゜) 面白すぎて止まりませんw頑張って下さい(*^^*) (2015年8月4日 21時) (レス) id: 75ac9f8af5 (このIDを非表示/違反報告)
月奏(プロフ) - 優美さん» ありがとうございます！文才がまだ発展途上国なのでそう言っていただけて本当に嬉しいです！ (2015年7月30日 23時) (レス) id: 1ad6dffea3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：月奏 | 作成日時：2015年7月4日 13時
