根幹シェイキング ページ23
同日
校舎から少し離れた、多くの自然に囲まれた施設
植物園
主にサイエンス部が使ってはいるが施設内は静かで、
日中は程よい自然光が入りほのかに暖かい
まれにクルーウェル先生の講義内で薬草採取の課題が出た時なんかは騒々しくなるのが玉に瑕
そんな植物園はある1匹…いや1生徒の縄張りと化している
『レオナ、やっぱりここにいたのですね…
授業はどうしたんですか？』
短い草が生い茂り、ふんわりとした地面の上でごろごろと寝そべっていた百獣の王に話しかけた
レ｢…なんだ、Aじゃねぇか
お前こそ授業はどうしたんだよ？優秀な従者くんよ？｣
レオナは体を軽く起こし、僅かに視線をこちらに向けた
『私はいいんですよ
今日の授業は課題さえ提出してしまえばその後は自由でしたから』
普通の生徒なら近づかないであろう彼の領域に、私はコツリと革靴の音を響かせながら立ち入った
それに対してレオナは不快感を示すどころか、近くに来いと言わんばかりにその長いしっぽをゆらゆらと揺らしている
レ｢お前がここに来るってことは何かしら用があるんだろ？
御託はいいからさっさと本題に入ろうぜ｣
と言いながらも彼は私の髪を一束掬い上げ、顔に近付けたと思うと"この花の匂いは知らねぇな…"と呟いた
『レオナ…あなた何か企んでいますよね？
あんなに怪我人を増やして、どうするおつもりですか？』
彼の反応を無視し、私が尋ねても核心をつかない内容には彼は微塵も反応を示さず、ただ"なんの事だか"とシラを切る
『他寮を痛めつけたとしても、かの龍を討たなければあなた方が日の目を浴びることはありませんよ？』
少し煽りを入れながら、本質に近づく
この言い回しには少しイラついたのか空気がピリついた
しかし彼はそんな安っぽい挑発にはのらない
レ｢はっ、察しのいいヤツだ
お前みたいなのが側近にいたらその王は安泰だろうな｣
とぶっきらぼうに答えるとそっぽを向いて寝る姿勢に入ってしまった
『私はあなたが心配なんです
もしこのまま一人で抱え続けたら……ん？』
(リドルの魔力が移動している？
いや違うな、これは魔力の残骸か……)
レ｢心配ねぇ…
ははっ、俺を心配するのはお前くらいだ
……ほんとアイツが羨ましいぜ｣
『レオナ…？』
レ｢ほら、早くご主人様のところに行ったらどうだ？
お前の反応からして何かあったんだろ？？｣
ニヤリとした笑みを浮かべる彼の目には、僅かではあるものの確実に悪意が影を落としていた
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白(プロフ) - あくもんさん» 感想ありがとうございます！返信遅くなってしまいすみません…🙇♂️そう言って頂けると本当嬉しくってとても励みになります！！あくもんさんにもっと好きになっていただけるよう頑張って夢を膨らませていこう思います！笑 (2022年4月5日 21時) (
レス) id: f203a5e0bf (このIDを非表示/違反報告)
あくもん(プロフ) - めっちゃ好きです。ほんともう、結婚してほしいです((すみません…これからも御身体には気をつけて頑張ってください！！！応援してます！ (2022年3月29日 15時) (レス) @page6 id: cfb31e7c1d (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：白 | 作成日時：2022年3月9日 18時
